▼mission16 ページ17
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これ幸いと声を掛けると一瞬のラグの後彼女は笑顔を作った。
オレ達から少し距離をとって歩く彼女に気付かない振りをしながら会話をすれば、最近知り合った小学2年生、山崎夏波の姉だという。
ちょうど夏波さんに筆記用具を借りていたことを利用して彼女の家に夕食に転がり込めば、至って普通の幸せそうな家族。
東都大学の学生(という設定)同士盛り上がる沖矢さんとAさんを横目で眺めながら隣にいる夏波さんの相手をしていれば彼女がポロリと言った。
「コナンくんは何色すき？」
「ボクの好きな色？夏波おねーちゃんは？」
「なっちゃんは青、かっこいいから！ねえね黒が好きやねん！」
「…黒？」
普通ならスルーしてしまうような小さな事柄でも探偵にとっては警戒の対象になりうる。
「ねえねの服黒いやつばっかやし」
おしゃべり好きな小学二年生の話を一言一句聞き逃さないように耳を澄まし、コナンはこっそり夏波に耳打ちする。
「ボクAおねーちゃんのお洋服見てみたいなあ……こっそり見せてくれない？」
「いいよ、こっそりな？」
こっそり、を強調すれば夏波さんはにやりと笑う。
「ママ〜〜ちょっとなっちゃんの部屋行ってくる！コナンくん行こ〜〜」
Aさんが昴さんと話し込んでこちらに注意を向けていないことを確認してから夏波さんについて二階に上がり、得意げに姉の部屋に入り込んだ夏波さんにそれなりの返事を返しながら部屋を見回す。
パッと見る限り怪しいものは何もない、が。
「ほら、ねえねの服黒ばっかやろ？」
「ホントだ！Aおねーちゃんは黒が好きなんだね！」
ポケットに忍ばせていた盗聴器を勉強机の裏側に仕込み、何事もなかったかのように笑う。
二人でこっそりと食卓に戻れば丁度新しいアルバイトの話になっていたのでポアロでアルバイトしてはどうかとけしかけ、反論する暇も与えずバイトの契約を取り付けた。
例えこれがただの勘違いであったとしても、彼女を目の届くところに縛り付けておくに越したことはない。
グラスの中に氷を落とす音にハッと我に帰ればAさんがコーヒーを注いでいる。
コツン、とカウンターにグラスを置いて変人大学生は笑った。
「ごめんねコナンくん、冷えたコーヒー無くなってたから新しく淹れ直してた。というわけで大変お待たせ致しました、アイスコーヒーです」
「コナンくん、サンドイッチもできたよ」
「二人ともありがと〜！」
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Sun._raise(プロフ) - やばい、ハマった (2022年2月1日 0時) (
レス) @page49 id: 276bbde748 (このIDを非表示/違反報告)
どぅわああああ - mission47、主人公と博士は夜想曲の帰りのスバルさんに乗っているので初めましてではないですね。とても面白いので続編以降も楽しみです。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 自転車事故のくだりめっちゃ爆笑しました！この作品大好きです！ (2021年4月25日 22時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
よる - まだ設定しか見てないけど名前入れたら本名になって驚き��(ﾟДﾟ) (2020年4月22日 23時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斗
| 作成日時：2019年4月13日 23時
