7 ページ8
柚木side
処置室では吉崎さんの処置が終わろうとしていた。
「意識障害の原因は低酸素脳症だろう」
と藍沢先生が検査結果を見ながら一同に告げた。
「・・・・植物状態ですか」
と横峯先生が言いづらそうに尋ねた。
「その可能性もある。溺れた時間が長すぎた」
そこに
「戻りました」
と名取先生が入ってきた。
「どうだった?」
と白石先生が尋ねる。
「上腕骨骨折のレスキューは現場近くの酒々井中央の救命に受け入れてもらいました。他の2人は軽傷なんで富里北病院にー」
と答えている最中に電話が鳴った。
1番近かった名取先生が受話器を取った。
「はい。ああ名取です。先ほどはどうも・・・え?」
名取の顔色が変わったのを見て、
『どうしたの?』
と尋ねた。
颯ちゃんは受話器を押さえて、私の方を振り向いた。
「酒々井中央病院から。今日運んだレスキュー隊員が急変したって・・・・ショック状態で意識ないそうです」
それを聞いて私は
『代わる』
と名取先生の手から受話器を奪った。
『翔北救命センターの柚木です。ショック状態というのは?・・・・わかりました。すぐにヘリで向かいます』
電話に応えながら、私はチラリと颯ちゃんを見る。
いつも醒めたようなその眼差しが落ち着かなく揺れていた。
1325人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2022年7月30日 12時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - manaさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて励みになります!テストが終わり次第また更新再開しますので、もう少しだけお待ち下さい! (2017年12月3日 14時) (レス) id: 773a14c9ee (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - こんにちは!!! 素敵なお話ですー! 今後の展開が楽しみですヽ(´▽`)/) 期末…私もやばいな…(苦笑) (2017年11月28日 14時) (レス) id: 2e1de89dff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひかり | 作成日時:2017年11月22日 23時