空に光る星 2

ニヤリ ページ23

*



　私も、いよいよ来月、卒業。

　仲の良い友達同士で卒業旅行なんて事は、よくある話で私もその例外ではなかった。

　親友のエイ子とは半年も前から約束していて、後は日時と行き先を決めるだけになっていた。


「A！卒業旅行の行き先、東京に決めたから！」

「ええっ！？だって、今日、ふたりで行き先決めようって言ってたのに？」

「あ〜ゴメンゴメン！そんで、もうひとつ謝んなきゃいけないんだけど―――私の彼も同行する事になったから！」

「ちょっ！エイ子、そんなのヤだよ〜！私、ジャマ者になっちゃうし…」

「心配しなさんなって！」

　何かを企んでいるようなエイ子の瞳。

　ニヤリと笑って旅行の計画を話し始めた。



「じゃ、そう言うことでヨロシク〜！！」

「ちょっ！待ってよ！エイ子！！そんな急にヨロシクって言われても〜」


　突然のエイ子の提案に私は戸惑っていた。

　東京に行くことは嬉しい。

　羽生君に逢えることもすごく嬉しい。

　でも、私だけホテルではなく、羽生君の部屋に泊らせようと言う計画なのだ。




　それは少し前のこと―――



「はぁ！？アンタ達、付き合って１年半にもなるのに、キス止まりだなんて、絶対おかしいし！」

「おかしくなんかないよ！だって羽生君、海外遠征とかで逢えないし…」

「それにしたって時々は、帰ってきてたんでしょ？だったらその時に―――」

「わぁぁぁぁ〜！恥ずかしいから言わないでよ〜〜！」

　私だって、一応は夢見る少女だ。

　羽生君と「その時」を妄想したことだってある。

　でも…でも…



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イエス→←愛してる…

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