柱の少女は、狙われ体質。弐

伍拾肆 ページ6

炭治郎said



目の前をすごい速さで横切り、煉獄さんの助けに入ったのはAさんだ。







炭「Aさん！？」


しかも、さっきより格段に速さが上がってる。








一瞬で猗窩座の背後にまわったAの刀が、猗窩座の胴を両断した。

猗窩座「グハッ

お前は、なぜまだ動ける！？」

『生憎、私は普通の女の子じゃないの。身体は人より頑丈に生まれたから、お前を殺す余力は十分にあるの！』







彼女はさっきとはまるで別人だ。

それに、強い怒りと悲しみの匂いがする。

以前は感情の匂いが全くしなかったのに。








煉獄さんの胴体には猗窩座の腕が突き刺さったまま。

猗窩座に怒りをぶつけていた彼女は、それを見るなりいつもの彼女の様子にもどり、目に涙を浮かべた。

そして「ごめんなさい、煉獄さん……ごめんなさい。」

と、何度も呟いた。







猗窩座は胴体を斬られたことに驚き、再生を急いでいる。

煉獄さんは胴体を貫通させられているのにも関わらず、猗窩座の首に刀を当てている。

煉獄「うぉぉぉぉぉ！」









炭「伊之助、動くんだ！煉獄さんを救うために動け！」







俺達も攻撃に加わろうとした時、彼奴はもう体を再生させて逃げだした。

なんて卑怯なんだ！








Aさんは猗窩座をすごい速さで追いかけ、両腕を斬ることができた。

『許さない。もう私から何も奪わないでよ。』

不格好ながらも必死で逃げる猗窩座へ俺も刀を投げつけた。








「煉獄さんの……煉獄さんの勝ちだ！煉獄さんは誰も死なせなかった！」

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