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壱【鬼舞辻無惨】 ページ2

夜中に人里へ姿を現し、人間を食い殺す鬼。全ての鬼の始祖の名は“鬼舞辻無惨”。



今や何百もの人や鬼を殺した冷酷無慈悲なその男がまだ人間だった頃、たった一人だけ大切に想っていた女がいた。




女の名は(れい)といった。

彼女は街で噂になるほど大層な美形であった。

特に、大きく澄んだ蒼い瞳は吸い込まれそうなほどに美しく、誰もがそれに惹き付けられた。







彼女は非常に優秀な薬師と評判だったために、鬼舞辻の家に招かれ、病の治療に来た。

彼女はいつも無口で感情を表に出さない人だった。

しかし彼女が処方する薬は無惨の病にも確かによく効いた。

頭脳明晰、容姿端麗。無惨は彼女を気に入った。






「月彦様、麗です。お薬の処方に参りました。」

無惨の心はその声を聞けば、多少なり安らいだ。

無惨にだけ見せた不意の笑みは愛おしかった。

それほどに彼女に惹かれていた。









しかし、彼女は死んだ。

彼女の才能と美貌を妬んだものが勝手に逆恨みし、殺したのだと言う。









それきり鬼舞辻無惨という男は全く人を信じられなくなった。

彼のために尽くしてくれる者への感謝さえ憶えなかった。






彼女の存在は無惨に大きな影響を与えた。

無惨が鬼になって何百年経とうと、彼の心の片隅には彼女がいた。




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鬼舞辻side





ある雑魚鬼の細胞の記憶をから、確かに、あの懐かしい目を見た。



鬼舞辻「麗?麗……なのか?」



数百年前の記憶を遡る。

私の知る彼女より幼かったが、

髪の長さは違えど、当時と同じ深い紺色の髪だった。蒼く透き通った瞳も確かに麗のものだった。







生まれ変わりか?前世の記憶はあるのか?

手に入れたい。傍におきたい。また彼女に触れたい。






十二鬼月に告げた。

鬼舞辻「深い紺色の髪に蒼く透き通った瞳を持つ少女を私の前に連れてこい。やり遂げた者には私の血をふんだんに分けてやろう。」

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夜椿 - 無一郎と宇髄さんはどこから?それと嫌いな人に名前最悪な気分って名前を呼ばれると最悪な気分ってことですか? (6月23日 19時) (レス) @page48 id: 96ac4047c6 (このIDを非表示/違反報告)
むに(プロフ) - 無一郎と宇髄はどこから出てきたんですか…? (2021年8月19日 9時) (レス) id: 43a9ffe7c8 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ(プロフ) - もしかして32抜けてませんか…?私が見れないだけでしょうか… (2020年11月14日 12時) (レス) id: 7911c797b0 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 役立たずが毎回役立つになってます! (2020年3月1日 8時) (レス) id: a067a5e9c1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびのり(プロフ) - やっぱりですか!?谷崎さん笑面白いです!ゆっくりでいいんで頑張ってくださいっ! (2020年2月26日 20時) (レス) id: 5cca7cd247 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるは。 | 作成日時:2020年2月8日 18時

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