notice the love ページ10
『なあ、水筒忘れてんで』
部活に行こうと、教室を飛び出す彼を引き止める。
机に水筒が置きっぱなしだったから
「おー、忘れるとこやったわ、サンキューな」
ドアの前で水筒を受け取ったきり、そこから動こうとしない。
『どうかした?』
「橘さん、俺のことなんて呼んでる?」
『え?…名前呼んだこと、ないかも』
友達との話題に出たときは"宮侑"
心の中では"侑"って呼んでたり……
「小学校のとき、侑って呼んでへんかったっけ?」
『多分、そうやったと思うけど』
「ちゃんと名前で呼んでや、呼び方無いの色々不便やし、なんか距離感じるわ」
『それもそうやな、ごめん』
「いや、謝らんでいいけど…、俺も名前で呼んでええ?Aって」
心臓が跳ねたような音が聞こえた。
顔に熱が集まって、それを隠すように後ろを向いた。
『もちろん、全然ええよ。
私、部活始まるし、急いでるから、また明日。
部活、頑張ってな』
鞄に荷物を突っ込んで足早に教室を出た。
「おう、Aもな」
その声に胸をキュッと締め付けられるような感覚。
この気持ちに気が付かないほど疎くない。
この時、自覚した。
私は彼に恋をしている。
forgot my lunchbox→←what I want
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すみた先生(プロフ) - っかー!!!(心の叫び)初コメ失礼します。夢主ちゃんと侑の関係性が発展してくのがホント最高ですっ!!周りのキャラも(特に治が)面白くて……とにかく最高です!(語彙力)更新頑張ってください!!応援してます! (2022年3月27日 20時) (レス) @page13 id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
陸玖(プロフ) - コメント失礼します、侑くん好きなので立ち寄りました。ワードセンスとか2人の掛け合いの感じとか凄くタイプで好きです!更新頑張ってください! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 512415f6b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるを | 作成日時:2021年8月5日 14時