第三話 ページ4
「梨華!梨華!見た?アニメ見た?」
「見た!あれはもうデキてるよね!」
お気付きだろう。私と奈乃は、腐女子だ。アニメを見て、推しカプについて話したり、距離が近いアニメについて話したり・・・・・・もちろん、隼人と涼真についても。
「そいえば、昨日の部活どうだった?色んな意味で」
「隼人と涼真と三人でずっと待ってたけど、誰も来なかった。てか、ノート見られそうになった。」
「わぉ・・・・・・危機一髪だったね」
ほんとだよ・・・・・・そう呟きながら辺りを見渡す私の目に飛び込んできたのは、隼人と涼真が二人で歩いているところだった。
「奈乃っ!あれ、やっぱデキてるって!」
「ほんまや・・・・・・隼人が攻めであることを願うしかないな」
「いや、涼真が攻めでしょ」
なんで関西弁が混じってたんだろう・・・・・・という、どうでもいい疑問はさておき、これは大問題だ。
そう。どっちが攻めなのか。そして、どっちが受けなのか。
「あっ、梨華さん!奈乃さん!」
隼人がこちらに気付いたようだ。こちらとしては、もう少し二人を眺めていたかったのだが・・・・・・残念。
「何話してたんですか?」
涼真が訪ねてくる。もちろん、お前ら二人がどっちが攻めなのか話していた、とは言えるわけない。
「アニメの話。」
それだけ答えると、涼真は「あ、そうですか」とだけ言って、別の話に変わった。
「梨華さんは好きな人いないんですか?」
恋バナ。女子か。心の中でツッコミを入れていると、奈乃の口から、とんでもない質問が出た。
「結局、どっちが攻めなの?」
こいつ・・・・・・!お前が腐女子だとバレると、私まで巻き込まれてしまう!いや、私も腐女子たけど!
「せめ・・・・・・?」
私の不安は、二人の口から出たマヌケな声で、吹き飛ばされた。安堵したのもつかの間、私は奈乃の手を取って、走り出した。
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作者名:ふらわぁ | 作成日時:2019年7月7日 17時