213. 君を幸せにするのは ページ36
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「A、お待たせ」
放課後。天馬くんに連絡をして、初めてキスをした広場まで来てもらった。
呼び出したのは私のほうなのに、いざこんなふうに顔を合わすと、うまく話を切りだせない。
「聞いたんだね、神楽木との試合のこと」
そんな私の様子に、天馬くんが呼び出した理由に気づいてくれた。
『天馬くんらしくないよ…。賢人のお父さんに何を言われたか知らないけど、こんな自分に有利な試合を受けるなんて…』
「きっかけはなんでも良かったんだよ」
『え？』
「僕と神楽木、Aは好きな方を応援すればいいし、自分の気持ちに従ってくれたらいいよ……って前の僕なら、そう言ったと思う」
『天馬くん…』
「ずっと後悔してるんだ。Aが桃乃園の転入を延期したいって言ったとき、どうして強引にでも止めなかったんだろうって」
天馬くんは、自分らしくいたいと言った私の気持ちを尊重してくれた。
「そしたら、今みたいにAと心が離れることもなかったのにって」
だけど本当は、ずっと無理をさせてたんだ…。
「もう物分かりのいい自分でいるのは、やめたんだ」
『私が一緒にいたいのは、天馬くんだよ…？』
「言ったよね……Aに関しては、本当に自信がないんだ」
そっと引き寄せられた腕の中で、あたたかな心臓の音が聴こえる。
「神楽木とさえ離れれば、元の自分たちに戻れる」
『天馬くん…』
「Aを幸せにするのは、僕だ」
ここまで思い詰めさせたのは、私だ。
だからこそ、私が天馬くんを元に戻さなきゃいけない。
二度と不安にさせない。
天馬くんのそばにいる。
そんな想いをこめるように、ぎゅっとこの広い背中を抱きしめ返した。
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A(プロフ) - おもしろかったです！続き楽しみにしてます (2022年4月14日 22時) (
レス) @page38 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - すごく続きが気になります！！完結までみたいです！！更新待ってます♪ (2020年4月3日 3時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - はじめまして！読ませていただきました。とても面白くて、続きがすごく気になります！ぜひ、完結させて下さい！オリジナルの最後を見てみたいです^_^お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2019年4月3日 21時) (レス) id: 36a4111e18 (このIDを非表示/違反報告)
kmgapsy03(プロフ) - 続き早く読みたいです！楽しみにしてます！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: 52aa0c32e7 (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！！！ (2018年11月6日 10時) (レス) id: 71787ff6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年6月20日 3時
