209. 好きなんでしょ？ ページ32
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大会前最後の日曜日。
私は天馬くんに付き添い、弓道の練習で
道場へとやってきた。
『…え、賢人？』
「A？」
『え、総ちゃん！？』
そこにはなぜか、総ちゃんにトレーニングをしてもらっている賢人と、Ｃ５のみんながいた。
なんで、ここにいるの…。
「A、あの電話ぶりだな。元気だったか？」
『うん…。ていうか、なんで総ちゃんがいるの？』
「まぁ、ちょっとな。それよりその色男が噂の婚約者？」
『そうだけど、色男って…』
「ご挨拶遅れました。馳 天馬と申します。Aさんから西門さんのお話はよく聞いていたので、お会いできて嬉しいです」
「あ〜、類が嫌いそうなタイプだ」
『総ちゃん…！』
「冗談、冗談。よろしくね、天馬」
はぁ…、絶対この人おもしろがってる。
お兄ちゃんが何言ってたか知らないけど、いろいろ知ってるんだろな…。
それから仕方なく、二人は並んで練習を始めた。
試合相手が同じ練習場所にいるなんて、こっちまで緊張してしまう。
総ちゃんの掛け声に、天馬くんは順番を譲り、賢人が先に弓を引いたけど、的の外に当たってしまった。
でもちょっと前まで、まともに弓すら持てなかったって聞いてたのに…すごい。
ひとりで関心していると、天馬くんは見事に的中させた。
そのあとも交互に弓を引き、ついに賢人も的に矢が当たった。
「「おぉ〜！」」
『よっしゃ！』
喜ぶその横顔に、私まで拍手をしそうになる。
だって、すごい。すごいよ、賢人。
「…ありがと。着替えてくるから待ってて？」
『うん』
練習が終わり、更衣室に向かう天馬くんを廊下で見送ると、後ろから愛莉に名前を呼ばれた。
「A、やっぱり賢人のこと好きなの？」
突然、言われたその一言に思わず黙ってしまう。
「そうなんでしょ？」
『……愛莉はずっとそう言ってたよね』
「A？」
『けど、私と賢人のことぜんぶ無かったことにして忘れて？』
「え…、」
『じゃあ、また学校でね』
この気持ちは、初めから無かったことにする。
そう、決めたの。
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A(プロフ) - おもしろかったです！続き楽しみにしてます (2022年4月14日 22時) (
レス) @page38 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - すごく続きが気になります！！完結までみたいです！！更新待ってます♪ (2020年4月3日 3時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - はじめまして！読ませていただきました。とても面白くて、続きがすごく気になります！ぜひ、完結させて下さい！オリジナルの最後を見てみたいです^_^お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2019年4月3日 21時) (レス) id: 36a4111e18 (このIDを非表示/違反報告)
kmgapsy03(プロフ) - 続き早く読みたいです！楽しみにしてます！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: 52aa0c32e7 (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！！！ (2018年11月6日 10時) (レス) id: 71787ff6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年6月20日 3時
