191. お前は笑ってろ ページ13
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『やっぱり、馳と喧嘩か？』
「…え？」
走って探していると、公園のベンチで膝を抱えて座っているAがいた。
ほんっと、こんなところでしょうもねえな。
『つーか、お前バカか？ そんなふうに座ってたらパンツ見えるだろっ』
「はぁっ！？」
『泣くかパンツ見せるか、どっちかにしろっ』
「なに言ってんの……あっ、ていうかメグリンは？」
『あいつが行けって言ったんだよ。お前が汚ねえ顔して泣いてるから』
「……うっ、どうせ…、汚ないもん」
少しでも笑わせてやりたくて、冗談を言ったのに。こいつは本気で受けとめて泣きだした。
『う、嘘だっ。お前は……か、かわいいからっ。もう泣くなっ』
「なんであんたが来るのっ」
『なんだよ、その言い方は…。悪かったな？ 俺が馳 天馬じゃなくて』
せっかく励ましてやってんのに、なんで怒ってんだよ…。
しかも、この一言でAはさらに声をあげて泣きじゃくって、俺はもうお手上げだ。
なんか…、ガキの頃もこんなことあったな。
『A、もう泣くなって…』
「ぐすっ…泣きたいときは…、泣かせてやるって…言った、」
『覚えてたのかよ…。泣いたらブスになるぞ。いいのか？』
“ グイっ ”
「い、いひゃい…っ」
『ぷっ、お前おもしろい顔してんな』
こいつの隣に座って、ほっぺを両手で引っぱる。
さらに涙目で見上げてくるAの顔に、俺が笑いそうになった。
解放してやると、Aはまたうつむいて小さくつぶやいた。
「くやしい…」
『おい、馳と何があった？』
「やだ。言いたくない…」
でたよ、やだ。こいつ、頑固なところほんっと変わってねえよな。
『はぁ…、なんかムカつくな』
「…は？」
『お前が馳のためにボロボロになって泣いてんのが、なんかムカつくんだよ』
これじゃ、何のために俺が身を引いたのかわかねえんじゃねえか…。
お前には、笑っててもらわなきゃいけねえのに。
『A、馳をぶん殴りに行くか？』
「いや、殴らないから…」
『じゃあ、家まで送らせろよ』
「え？」
『理由も話したくねえ、殴るのもダメじゃ俺の気が収まらねえ』
だから、せめて。お前のために何かをしてやりたい。
…いや、お前が笑うまで。
友達として俺が特別、そばにいてやるよ。
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A(プロフ) - おもしろかったです！続き楽しみにしてます (2022年4月14日 22時) (
レス) @page38 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - すごく続きが気になります！！完結までみたいです！！更新待ってます♪ (2020年4月3日 3時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - はじめまして！読ませていただきました。とても面白くて、続きがすごく気になります！ぜひ、完結させて下さい！オリジナルの最後を見てみたいです^_^お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2019年4月3日 21時) (レス) id: 36a4111e18 (このIDを非表示/違反報告)
kmgapsy03(プロフ) - 続き早く読みたいです！楽しみにしてます！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: 52aa0c32e7 (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！！！ (2018年11月6日 10時) (レス) id: 71787ff6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年6月20日 3時
