180. 友達のしるし ページ2
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「どうでしたか？ 昨日のAさんとの食事会は？」
『上手くいったよ、神楽木のおかげでね』
「…え？」
剣道の稽古後。この前のこともあり、近衛が気にかけて話を切りだしてくれた。
『英徳でトラブルがあって、Aが食事会に遅れて、怒った両親を神楽木がなだめてくれたんだ』
「それで、どうしたんですか？」
『……どうもしないよ』
「でもAさんは何て？」
『近衛は、素直な気持ちをぶつけろって言ってくれたけど…』
『僕は昔っからこんなんだから、ちょっと物分かりが良すぎるのかもって。自分でも思うよ』
「馳さんが変わる必要ありませんよ。変わるべきは、Aさんのほうじゃないですか？」
でも、物分かりを悪くするっていうのはなかなか難しい。
それができたら、こんなに悩まなくても済むのに。
『やっぱり、近衛は優しいね』
「いえ…」
『でも、僕は僕だから。一枚ずつゆっくり壊していくよ。Aの壁も、自分の壁も』
神楽木への嫉妬だって、きっと乗り越えてみせる。
「昨日、ほんっとにありがとう！」
『野菜炒め、どうだった…？』
「話してもいいっ？ Aに聞いてもらいたくてうずうずしてたんだ〜！」
朝から笑顔のメグリンに手を引かれ、屋上へと向かう。
「…それでね、初めて “めぐみ”って呼んでくれたのっ。(仮)が外れたんだよ？」
『ふふ、よかったね』
「でね、そうこうしてるうちに野菜炒めの火が通りすぎちゃったんだけど…」
『うん』
「悪くねえ……いただきました！ これもAのおかげっ。ありがとねっ」
『ううん、私はなんにも』
本当に嬉しそうなメグリンに、やっぱり私のしたことは間違ってなかったんだって。
ちょっと救われた。
このままみんな、笑ってられるといいな。
『ぁ、メグリン』
「なにっ？」
『あの、お願いというか……一応、許可をもらいたくて』
「許可？」
『あいつのこと、賢人って呼んでもいい…？』
昨日あんなに私のために謝ってくれたのに、このまま苗字で呼ぶのもなんだか他人行儀な気がして…。
『えっと…ちゃんと友達になったしるし、というか。ぁ、でもメグリンが嫌だったら別に…』
「いいよ！ みんな仲良しのほうが嬉しいしっ」
『あ、ありがと…？』
意外にもあっさりとＯＫをだしてくれたから、ちょっと戸惑ってしまった。
でも、よかった。
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A(プロフ) - おもしろかったです！続き楽しみにしてます (2022年4月14日 22時) (
レス) @page38 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - すごく続きが気になります！！完結までみたいです！！更新待ってます♪ (2020年4月3日 3時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - はじめまして！読ませていただきました。とても面白くて、続きがすごく気になります！ぜひ、完結させて下さい！オリジナルの最後を見てみたいです^_^お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2019年4月3日 21時) (レス) id: 36a4111e18 (このIDを非表示/違反報告)
kmgapsy03(プロフ) - 続き早く読みたいです！楽しみにしてます！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: 52aa0c32e7 (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！！！ (2018年11月6日 10時) (レス) id: 71787ff6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年6月20日 3時
