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177. 聞きたかった言葉 ページ43

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「そろそろお開きにしましょうか、天馬さん?」


『利恵さん、もう少しだけ…』


「天馬、言ったはずだ。今日の食事会で、すべてを判断すると」


『でもっ…』


「そういう事だ」




約束の時間になって現れたのは、類さんひとりだけだった。


Aは必ず来る。そう信じていたけど、食事が終わった今も席は空いたままだ。


類さんもわざわざ頭を下げてくれたのに、僕がこのまま諦めたらもうAとは…




利恵さんが席を立ち上がろうとしたとき―― 待っていたその姿が現れた。




「すみません!!! 遅くなりましたっ…」


『Aっ』




来てくれたことに安心したのに、その後ろからやって来た神楽木に、僕の心は再び揺れ始めた。




『え…?』


「あら、これはどういうことなのかしら…」


「A、何があったの?」


「あの、これは……」


「申し訳ありません。花沢さんが食事会に遅れたのは、すべて僕の責任です」




利恵さんと類さんに問い詰められたAが言葉に詰まっていると、その隣で神楽木が頭を下げた。




「……違う、賢人のせいじゃないっ」


「彼女は僕のために、英徳のために、学園のピンチを救ってくれたんです」




お互いをかばい合う二人に、何もできなかった僕はどんどん情けなくなっていく。




「Aさんがピンチを? 婚約も解消されたのに、一体なんなのかしら。あなたとAさんの関係って」


「僕にとって、花沢さんは……」




試すような利恵さんの言葉に、この場の空気が凍りつく。


神楽木。お前は、なんて答えるんだ…?




「………大切な友人です」


「彼女は世界中の誰よりも馳 天馬くんを愛しています」




まっすぐに父さんと利恵さんを見つめる神楽木は真剣で、僕は胸が痛くなった。


ずっとAから欲しかった言葉をなんで…




なんで神楽木が言うんだ…。




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I(プロフ) - ねここさん» ねここさーん!またお話できて嬉しいですっっ。毎日来てくださりありがとうございます☆ …私と好みの相性がバッチリですね(笑)これからも、ねここさんが楽しんでもらえるよう書いていきます!またお話しましょう♪ (2018年6月17日 2時) (レス) id: 020c5bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
ねここ - 神楽木と花沢類がだいっすきなので最高です><ほんとこの小説大好きです!(*^^*) (2018年6月16日 22時) (レス) id: a4296a5a43 (このIDを非表示/違反報告)
ねここ - やばーい!はやく続きが読みたいです\(^o^)/前にはじめまして!でコメントさせていただいたものです!(笑)毎日みにきてます!(笑) (2018年6月16日 22時) (レス) id: a4296a5a43 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - おもちさん» おもちさん、読んでくださりありがとうございます!!毎日楽しみに待ってくださるだけでも嬉しいのに、こうしてお話できるなんてとっても幸せです(*^o^*) 読みやすいように構成には一番気を遣っているので褒めてもらえて、すごくパワーもらえました!頑張ります! (2018年6月13日 23時) (レス) id: 020c5bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - お話の構成が上手で読んでいてとても面白いです。毎日密かに更新を楽しみにしています(笑) (2018年6月13日 20時) (レス) id: 20265c6f3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:I | 作成日時:2018年6月8日 22時

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