花のち晴れseason1 (ページ19)

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story20 ページ19

晴「謝って済む問題じゃねぇってことは分かってる。でも俺の責任なんだ。だから、気が済むまで何発でも殴ってくれ」

『え、ちょっと！』

手を取られた。手を引こうとしても晴がガッチリ掴んでいて、力も強い。
殴るわけないじゃん。私の責任でもあるのに。

『ちょっと晴、離してよ！』

2人共姿勢を崩してしまってキスしそうな距離になってしまった。

晴「あ、悪い。大丈夫か？熱くなってしまって…」

私はベットから離れた。
すごい顔が赤くなってしまった。
自分でもわかる。
晴をあんな近くでみたことない。

『最初は真っ白になってしまって晴に怒ってしまった。でも晴がやったわけじゃないことくらいわかってたよ。隠し撮りして晒したり暴力振るったり…そういうことはしないじゃん、晴は。私はずっと近くで見てきたんだしそれぐらいわかるわ。」

私がそう言った数秒後、晴が思い切り布団を頭から被ってすっぽり隠れた。

『え、なにしてんの？？』

晴「やばーい！」

『…は？』

晴「死ぬほど嬉しいんだけど…！Aがわかってくれてたとか。見んなよ顔がやばい」

布団と取ろうとしたが私も顔がやばかったのがわかっていた。

晴「いいのか？入院するはずだったんだろ？」

『そうなんだけど、擦り傷だしね』

晴「あ、そうだ！これ」

『え？…金の豚…？』

晴がポケットから出してそばのエスカレーターの手すりにそれを置く。

晴「見舞いに来たのに手ぶらも変だろ。これ、Aにやる。これはな、悪い運気を吸い込む金の豚だ」

『ふふふ。本当好きだねぇ』

晴「だってお前、最近ついてねぇんだろ？効果はバッチリだから、期待しとけ」

『本当かなー？昔から効果が…
でももらっておこ。晴がくれるっていうんだし！
効果あるのかなー？
ありがとう。大切にするね
あ、じゃあ私も、火星の石返すね』

晴「いいのか？」

『だって庶民狩りしないって言ってくれたでしょ。それに晴のだしね。名前いりだもん！」

そう話しているうちに小林さんがお迎えにきた。
そのまま私の家に送ってもらった。

『今日はありがと。またね』

晴「またな」