【実況】私のスーパーヒーロー【ky】 (ページ30)

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「どした？」
「やっぱり… 彼、来週の月曜から一週間出張があるの」

スケジュール帳に綺麗に一週間分ぴーっと引かれた矢印。その下には彼の名前と「出張」の二文字が綺麗に書かれていた。

「今日が金曜日だから、明日からの土日だけ乗り切ればあいつに邪魔されずに荷物くらいは運び出せるか…」

キヨくんも「なるほど」と自身のスマホを取り出しカレンダーのアプリを立ち上げる。

もし、この1週間の間に部屋を引き払うまでいかなくても、あとは解約だけの状態にできれば、彼と接触せずに引っ越すことも不可能では無いかもしれない。

「…あ、でも、荷物はその間どうしよう」

私自身は一週間くらいなら近くのビジネスホテルに泊まることもやぶさかでは無いが、荷物まで一緒というのはなかなか難しい。

引っ越してきて１年も経っていないので荷物自体は少ない。けれど、家具や家電などはなかなか一緒にホテルに持っていくなんてことは出来ないだろう。

一時的にレンタルコンテナでも借りるのもありか…ううーん。

私がうんうんと首を捻って考えている横で、同じように考え事をしていたキヨくんが「あのさ…」と切り出した。

「うん？」
「Aさんさえ良ければ、なんだけど…」
「うん」

「……俺んち、来る？」

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