永遠に幸あれ【梅原裕一郎】

包まれた手（リク） ページ41

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今日は私と裕一郎はイベントの仕事。お姉ちゃんの子どもが娘と遊びたいらしく、ちょうど良い機会だから見ててもらうことにした。従姉妹にあたるのかな。
初めて私達の元を離れるから心配だけど、仕事もしなきゃいけないから集中。

『娘大丈夫かな〜泣いてないかな』
「人見知りが心配だな…」
「あ、梅ちゃん〜A〜、おつかれ」
『西山だ』
「なんだお前」
「いやもっと優しく接してくれない？」
「今忙しいんだよ」
『何もしてなかったじゃん』
「こうする予定だったんだよ」
『えっ…！』

何の予定かと思ったら手を握られた。

『はぁ…！手！』
「Aちゃーん、えっ」
『あ、白井さん』
「なんで手繋いでるの？」
「繋ぎたい気分なんだよ」
「ちょっとどう思う？白井さん〜」
「やらしいなぁ〜」

ただ繋いでた手が、恋人繋ぎになった。私の心臓は止まりそう。久しぶりに触れた気がする。

『ダメだよ！楽屋で！もう！歯磨きする』
「あ、逃げられたじゃん。白井さんのせいだよ」
「俺！？宏太朗じゃなくて？」
「僕なの？」
「ねえなんで逃げんの？」
『うっ…』

歯磨きをするために洗面台の前に立ったら後ろから抱き締められた。歯ブラシ落としそうになったよ。

『だ、ダメだよ！なんでそんなことするの！』
「好きだからに決まってんじゃん」
「ちょっと白井さん聞きました？」
「これ面白いね〜」

歯磨きに集中出来ない。もはや何に集中すればいいのか分からない。私の顔は真っ赤だ。チークの色じゃない。

「照れてる？可愛い」
『か、可愛くない…！』
「そういうとこ好きだよ」
『なっ…』
「ヒューヒュー！やばいなんか僕キュンキュンしてきた！」
「みんな呼んでこよう〜」
『あっこらダメです！待って！』
「行かなくていいの」
『ん〜もう…』

二人は面白がって誰かを呼びに行ってしまった。
なんでこんなことになってしまったんだ。
でも、なんかキュンキュンが止まらない。

イベントが始まってペアのクイズ対抗コーナーが始まった。裕一郎とペアになってしまってドキドキしてきた。

「聞いてくださいよ〜さっきその二人楽屋でベッタリだったんですよ〜」
「うるせえな」
『ヒューヒューとか言わなくていいから！』
「宏太朗と僕もあれくらいイチャイチャしようよ」
「嫌です」
「なんでよ！」

会場が爆笑に包まれたと同時に、テーブルの下で私の手も裕一郎に包まれた。お客さん側に見えてないことを祈る。

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