永遠に幸あれ【梅原裕一郎】

恵まれた環境 ページ34

．
．

今日は裕一郎の仕事が終わったら合流して仕事復帰の話をするために事務所へ行く。娘も生まれて半年を過ぎて首も座るようになった。可愛さが毎日溢れている。

もうそろそろ終わる頃かなと思ってスタジオが入ってるビルの外で待ってたけどなかなか出てこない。仕事終わったら一秒でも早く帰りたがるタイプなのに。

『パパ遅いね〜、もうちょっと公園で遊んどけばよかったね』

娘は「あぷ」と声を発して、その可愛さを録音しておけばよかったと後悔した。写真を撮っていたらやっと裕一郎っぽい声が聞こえてきて前を向くと裕一郎にべったりくっついた西山も一緒に出てきた。

「お待たせ」
『ううん、お疲れ様』
「娘〜お仕事終わったよ」
『ちゃんと待ってて偉かったんだよね〜』
「いや僕のこと空気！？娘ちゃん久しぶり〜」
「こいつがやたら引き止めてしつこかったんだよ」
『なんかそんな気はしてた』

今日は終わったら合流するっていうのを伝えてたらしい。だから付いてきたのか。

「娘ちゃん大きくなったね〜！こないだまで首座ってなかったのに！」
『そうなの、もう生まれて半年超えたんだ〜』
「赤ちゃんの成長すごい…」
「西山さんも成長したほうがいいよ」
「失礼なこと言わないでくれるかな！」
「あっ、ちょっと泣いたじゃん。なに人の娘泣かせてんだお前」
「ええごめんね！ほんと大きい声出してごめん！」

多分泣いた原因はそれじゃないけど面白いから言わないでおこう。ちょっと揺らしたら泣き止んだし。

「じゃあそろそろ行くわ」
「うん！お疲れ様！Aも娘ちゃんもバイバイ！」
『お疲れ〜。娘、西山おじさんにばいばーいって』
「おじさんはやだ！」

西山と別れて事務所に行くと、デスクさんに可愛い〜！と声を掛けられててなんだか誇らしい気持ちになる。そうなんです、うちの娘可愛いんです……

マネージャーを含めての話し合いが始まった。奇跡的なことに娘は爆睡。夜中寝てくれるかな。

「Aさん的にはどうしたいですか？」
『んー…復帰したいです…けど、娘も心配だし』
「そうですよね…」

裕一郎と仕事が被らなければいいけど、長引いたり急な予定変更とかがあると、どうすればいいのか戸惑う。
最終的に「お互いのスケジュール調整をして、なるべく被らないようにする」ということで落ち着いた。
ホッとしたし、まだ仕事を続けられる喜びがあって自分の環境に感謝した。

Twitter→←これからの成長過程

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す