【夏の果て】Ohno S. (ページ13)

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胡桃ページ13

智「休みの日何してるの？」

ホットコーヒーを飲みながら、私に問いかける。

コーヒーカップを持つ手が、とても綺麗。

「友人とランチして～っていうキラキラした休日、憧れるんですけど、、だいたい昼まで寝て、夕方から飲んでます(笑)」

智「へえ！飲むんだね。家で？何飲むの？」

優しい大野さんは、気をつかって話を広げてくれる。

「家で、たまに外で！昨日とかだとスパークリングワイン飲みました。美味しいの見つけたんです！」

智「んふふ、いいなあ、俺も飲みたいなあ」

胡桃色をしたカフェラテのマグを持ったまま、

「ん、大野さん飲まないんですか？」

智「飲むよ。、、いや、紺野さんと飲んだら面白そう。」

「え？！」

顔色何一つ変わってない大野さんに対し、

私は一気に赤くなる。

「な、なんでサラッとそんなこと言えるんですか、、赤くなってしまった、、」

パタパタと手で顔を煽ぐ。

智「いい？」

「え？」

智「今度行こう、次は俺が案内する」

どくん、どくん

鼓動が早まる。早く収まれ。

聞こえてしまったらどうするの。

こんなリアクションしてしまって、

まるで好きですって、言っているようなもんじゃん。

「あっ、あの、！それ、接待？ですか？」

ふふ、と首を傾げて笑う。

智「プライベートで。あ、ダメだった、、？」

その一言に、思わず顔を隠す。

「い、いま顔真っ赤なんで、見ないでください、、。」

智「あはは、可愛い(笑)」

大きな手のひらで、大野さんが私の頭を

ポンポン、と触った。

そんな事されたら、期待してしまう。

でも、今だけは、浮かれてもいいかな。

私を見つめる大野さんを、じっと見つめた。