【実況者】あの緑君の恩返し【wrwrd!】

悪行十三回目 ページ13

ぱちりと目が冷めたのは朝。



やっば、昨日風呂入ってねぇ。



ゾ「ぱぱっと入るか」



着替えを持って外に出る。



廊下は冷え切っていて、今が冬であることを伝えた



ゾ「こんな中ひとらんは畑いじりだもんなー凄いわ」



風呂場が見えてきたと思えば、使用人の風呂から女性が出ていく。



んぁ、使用人ってこんな時間に入るんや



使「あ、ゾム様！今お風呂でございますか？」


ゾ「せやけど」


使「そうですか、ごゆっくり」



にこりと笑って出ていく。可愛いとは思うけど彼女にはかなわんな。


ーーー


あっつい湯から出て、タートルネックにジーパンのみという、完璧寒い格好で、



タオルを首にかけて廊下に出る。



まぁタートルネックは長袖やし。大丈夫やろと思ってこれしか持ってこなかったさっきの自分を呪う



そう思っていれば、ばったりAにあった



貴「あ、緑君！おはよう」


ゾ「…ん、おはよ」


貴「もしかして、お風呂出たばかり？」



顔を赤らめてそういう彼女。



自分の体は鍛えてるからといってもそんなに筋肉質やないと思うけど…



俺、運動嫌いやし



ゾ「せやで。Aは今から？」



貴「そう。あ、ごめんね、引き止めて。じゃあね」



『じゃあね』



ついあのときの彼女と重ねてしまう。



今より少し幼いあの時の彼女の幻覚が見える。



貴「緑君？」


『緑君』


貴「緑君！大丈夫…？」


ゾ「あ、あぁ…すまん。大丈夫やで」



彼女の声で我に返る



いま目の前にいる彼女も、同じ彼女なのだ。



ゾ「俺待ってるわ」


貴「え？え、長いよ？それに寒そうだし…」


ゾ「俺と一緒にホール行くん嫌？」


貴「そんなことない！じゃあ入ってくるね」



ぱたぱたと浴室に入っていく。


少し寒いし、パーカー持ってこよ


ーーー


数十分経てば彼女は浴室から出てきた。



なんというか、刺激的



貴「あの、緑君になんか似てるね、服…」



真っ黒なタートルネックに、下も同様真っ黒なスキニーパンツ。



…似てるな



ゾ「絶対からかわれるやつやなw」


貴「かえてこよっか？」


ゾ「別にええよ。いこ」



手を差し出せば、おとなしく手を掴んでくれる。



小さくて、綺麗な手が俺の手に乗って、ぎゅっと握れば、きゅっと握り返される



貴「きょ、今日…ご飯なんだろうね？」


ゾ「さぁ」



好きって感情は、やっぱり素敵で、汚いものやな



自分が気持ち悪い

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