【d!】とろけるような恋の味【wrwrd】 (ページ8)

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♡⃛ ページ8

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彼を見失わないように電車を降りたのに私と同じ女子校に通う学生や彼と同じ男子校に通う学生がたくさんいて、彼を見失ってしまう。
諦めるしかないのか、と足を止め俯いたその時...

「大丈夫？体調でも悪い？」

その声にハッとして顔を上げると目の前にひとらんらんくんが居た。
思わず名前を呼べば俺のこと知ってるの？と不思議そうに首を傾げる。

「まぁいいや、それより体調は大丈夫？歩くのやめて俯いたから体調でも悪いのかと思ったんだけど...」
『体調は、大丈夫です。あの、友達の友達からひとらんらんくんの名前聞いて...』

そうなんだ、と笑顔をみせた彼に顔に熱が集まるのを感じる。
そんな私に気づかず体調悪くないならよかった、じゃあと背中を向けようとした彼の腕を掴み引き止めた。

『あ、あの、実は...』

手に持っていたお店で買ったチョコの入った小さな紙袋をひとらんらんくんに差し出す。
好きな男の子には手作りを渡したいけれど流石に知らない人から手作りを貰うのは怖いだろう、という事でお店でチョコを買うことに決めたのだ。友人のおかげでひとらんらんくんがチョコ嫌いではないこともちゃんと確認済みである。
とはいえ知らない人からはお店のチョコでも怖いかもしれないので、貰ってもらえたらラッキーくらいの気持ちではいた。友人伝いに勝手に名前を知ってしまってもいる訳だし。

『ひとらんらんくんに、一目惚れしたんです...よ、よかったらチョコ貰ってくれませんか？』
「......！ありがとう、折角だから貰っておく」

一瞬驚いた表情を見せた後、優しく微笑んでチョコを受け取ってくれたひとらんらんくん。
その様子を見ていた彼と同じ学校に通う男の子に冷やかされて恥ずかしくなって逃げようとしたが、今度は逆に彼に腕を掴まれて引き止められてしまった。

「ごめん、よかったら名前と連絡先教えてくれない？」

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𝑁𝑒𝑥𝑡 𝑀𝑒𝑚𝑏𝑒𝑟 ❥❥❥ 𝑠𝑛

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