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もくもくと絶えず流れ出る煙


『これって…』


快斗に連れられ再び飛行船の上へと上がった俺と新一はそこから見える光景に絶句した


「この山を越えれば奈良だ…飛行船が煙吐いてるって、奈良の人たちぶったまげるだろうな」

『たまげるどころじゃないよ、大パニックだ』

「パニック?」


快斗は俺の言葉に首を傾げた

それに対して新一が服部との会話をもう一度なぞるように説明した

その説明に納得したように笑った快斗は俺を抱き上げながら口を開いた


「奈良がそうなったとしたら、泥棒にとっちゃ大ラッキーだけどな!」

『…下ろして』

「お前また落ちそうだもん」

『もんて…』


俺と快斗がガヤガヤやっていう横で、新一は少し悩んでから「セキュリティが…」と呟いてから、ハッと顔を上げた


「だから奈良に…!?」

『…あ、そっか、だからセキュリティ』

「…かも、しれねーな?」


それに続いて俺も新一の考えていることを理解する

快斗はとっくに分かっていたのだろう
ニヤリと笑い、同意した





 



「蘭っ!!!!」


部屋に戻って最初に聞いたのは園子の叫び声だった

蘭に何かあったのか、と思わず飛び出しそうになった俺は新一にぐい、と引っ張られよろめいた


『新一…!』

「だめだ!」


唸るように新一を睨みつけるが新一はその上から被せるように、俺を止める

わかっている

俺だってわかっているんだ
今出て行って仕舞えば全てが無に帰るのも、蘭をより危険に晒すだけだということも

ぐぅ、と歯を噛み締めその場に留まった俺は蘭が拳銃を突きつけられ下に降りていくのを確認し、新一と共にその後をつけていった

蘭の顔は曇っていて、駆け寄って声をかけなければ、という使命感に駆られるがどうにかその感情を抑え込み静かに後を追う

しばらく様子を窺っていた俺は蘭の腕が赤く腫れていることに気がついた

(…発疹!)

思わず新一の方は顔を向けると、新一も気が付いたようで同じように俺の方を見つめていた

ひや、と冷たい汗が背中を伝う

そうこうしているうちに蘭は喫煙室へと乱暴に押し込められてしまう


その場に残ったのは拳銃を持った男ただ1人


「…はる」

『うん。わかってる』


新一の言葉に一つ頷いた俺は、ゆっくりと梯子を降りはじめた

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はむもち(プロフ) - 柊さん» ありがとうございます…!リアルが忙しくなってしまい更新に手が回らずお待たせしてしまいすみません…。ちまちまかいてはいますのでもう少々お待ちください…! (2021年4月20日 10時) (レス) id: 121ea58195 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - やぱり、キッドは彼が好きなんだね。続きが楽しみにしてます (2021年4月19日 21時) (レス) id: bb10d372b8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 付け加えで 無理せずに頑張ってください栞挟んで待ってます! (2021年3月31日 22時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごく面白い作品ですね!これからも頑張ってください、応援してます! (2021年3月31日 22時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
はむもち(プロフ) - 魚京さん» ありがたいです…!! (2021年3月16日 18時) (レス) id: d1d8696fb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はむもち | 作成日時:2021年2月17日 20時

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