王様ゲーム【ホラー松】

十話　レイチェル・ガードナー ページ18

「五月蝿い！あんたには関係無いだろう！」

〔まぁそうだね。でも僕は少し君の眼に興味がある。レイチェルとは違った眼〕

「やめろ」

〔レイチェルが一番だけど、君の眼も美しいね…綺麗な青。レイチェルが蒼なら君は碧かな〕

「やめろ、俺に触るな！」

〔そうかっかしないの。レイチェルを待たせちゃう〕

「レイチェル？」

〔さっきの女の子。僕が一番好きな眼をしている〕

「だったらさっさと行けばいいじゃないか」

〔そうするよ。でも、君は行かないで欲しいな〕

「何故だ」

〔言っただろう？君の眼にも興味があるって〕

「………………」

〔フフッまぁ行ってくるよ〕


‥‥‥‥

〔………ねぇレイチェル、逃げちゃ許さないよ〕

「…」

〈？…貴方は？〉

「君と同じ生贄だ」

〈そう、ですか〉

「…君が、レイチェル？」

〈ハイ〉

「ここから出たいのか？」

〈はい………先生はあんなのじゃなかった。怖いんです〉

「…これからどうするかは君次第だろう」

〈私は、逃げます〉

「俺は止めない」

〈ありがとう、ございます〉

コツコツコツコツ…

〔おや？レイチェルは？〕

「逃げた、俺は止めない」

〔酷いねぇ〕





「俺も、逃げないと…………」

〈いや！放して！〉

「！？」

〔僕は悲しいよ、レイチェル…君も普通の人と同じ眼をする〕

「………」スッ

カラ松は二人がこちらを向いてないことに気づき、この場から離れた

「…ここから上に行くには…！？さっきの殺人鬼！」

《あぁ？！さっき逃げた奴！》

「上がってくるなんて…！仕方ない、さっきの場に戻る」

《コラ！！待て！！》



〔さぁ行こう！レイチェル！〕

《あぁー？ダニーじゃねぇか？嬉しそうだなぁ！ハッ》

〔僕はなんて幸福なんだ！〕

ザシュッ

「！アイツ…」

〔おま、え…？！〕

《おいおいダニー何て幸せそうな声出してんだ！堪らず切っちまったじゃねぇか！》

《なぁお嬢ちゃんよぉ。生きたいか？なら今すぐ逃げろよ。逃げてもがいて、そこをぶっ刺してやるよ！》

〈……………〉

《あ？つまんねえ顔だな。生きたくねえのか？俺はマトモな成人男性だから、お人形を切る趣味ねえんだよ》

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