第32話 ページ33
中原side
鷹尾「しかし、」
中原「帰ろうぜ。」
鷹尾「………」
目を見開くA
中原「手前がどうなろうが知ったこっちゃねぇからな」
太宰「そりゃどーも。」
中原「フン」
太宰に背を向け自分とAを重力で軽くする
地面を一蹴りすれば宙に浮く
鷹尾「何故…」
中原「芥川に聞いた」
鷹尾「場所じゃない。何故来たんだ」
中原「……………幹部なのに知らない。
お前のその言葉を聞いて、幹部のみが閲覧出来る資料を探した。
お前がマフィアになった経緯だ。」
鷹尾「………」
中原「先代ボスに拾われてからは銃の扱いを叩き込まれる日々。
両親を殺した汚名は大人達がお前に近づかない理由になった」
鷹尾「……」
中原「俺達といると心が和む。一緒に生きてくれ。
昔お前が云った事を思い返せば動かずにはいられなかった」
そんな茨を歩いてきたお前にとって俺と太宰は心の支えになれていたんだろう
だが太宰は組織を抜けた。再び心を閉ざし俺を避けるのにも納得がいった
Aを抱く手に力が入る
鷹尾「…何故中也がそんな顔をする」
中原「………資料を読んでる間も胸が引き裂かれる思いだった
たった一桁の齢でマフィアを強制され誰とも関わらず生きてきたこと
俺達と出会って太宰が抜け傷を抉ったこと」
俺には耐えられない
鷹尾「…私は哀れでは無い。全て知ったんだろ中也。
私は両親を殺した人の心無き殺人鬼だ
そんな私は中也が構うほどの人間では無い」
拠点につきそっとAを下ろす
中原「来い」
鷹尾「お、おい…」
腕を引っ張り自分の書斎に入る
鷹尾「離せ、一体なn」
中原「A。」
掴んでいた腕をそのまま自分の方へ引き寄せ
全身でAを包み込む
鷹尾「………………中、也…?」
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作者名:はまち x他1人 | 作成日時:2024年3月18日 2時