第22話 ページ23
貴女side
鷹尾「それに……裏切り者は必ず悲惨を辿る。」
中原「それを実行してるのはお前だろ
お前が抜けりゃ、報復者はしばらく現れねぇ。逃げれたはずだ」
鷹尾「………悲惨とは、報復の事じゃない。」
中原「…A?」
遠い記憶が目の前を掠めさせる
鷹尾「…はぁ。…兎に角、私にマフィア脱退の意志など微塵もない
それに…中也がここに残った。」
中原「……どう云う意味だ」
鷹尾「どうって、そのままだ。
絶対に有り得ないが億が一にも、中也が抜けていたら私もそうしていたかもしれない」
中原「………お前は俺に着いてくるって事か?」
鷹尾「そうなるな」
中原「何故…」
鷹尾「何故…?………………
…………考えた事ないな」
確かに何故だろうか
だがなんとなく、としか思い浮かばない
鷹尾「……結局何しに来た」
中原「また休息もせずにいンだろうなと思って」
鷹尾「だからなんだ」
中原「気晴らしに何処か、」
鷹尾「行かない」
懲りんな
そんなに私と友に戻りたいのか?
皆に慕われ友好関係は良いだろうに
鷹尾「………何してる」
中原「気にすんな」
壁際のソファに座りファイルを取り出した中也
鷹尾「……自分の書斎でやったらどうだ」
中原「戻るのが面倒くさくなっちまった」
鷹尾「…じゃあなんでファイルを持っている」
中原「たまたまあったんだよ」
言い返すのも面倒だ
静かにしてくれれば問題ないから放っておこう
鷹尾「…………」
中原「……………」
鷹尾「……………」
中原「……………」
ペンを走らせる音とページをめくる音だけが部屋に響く
そしてたまに中也の無線が鳴っているが完全に無視をしている
鷹尾「…………」
…この案は今までで一番成功率が高いかもしれない…
一息つこう、そう思い顔を上げれば中也が視界に入った
中原「………」
鷹尾「………」
真剣な表情でファイルを読むその横顔は端正な顔立ちだ
妖艶にウェーブする鳶色の髪に神秘的な青い瞳
エリス嬢が人気があると云っていたが
この容姿ならそうなるだろう
中原「…ん、」
鷹尾「あ、」
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作者名:はまち x他1人 | 作成日時:2024年3月18日 2時