第21話 ページ22
貴女side
芥川「…勿論です」
鷹尾「良いのか」
何時もより険しい顔の芥川はあっさり了承してくれた
芥川「もとより、僕も貴女の力を借りるつもりでしたので」
鷹尾「…私?」
芥川「然り。太宰さんに異能は効かぬが
その他の探偵社は別。貴女の異能が必須」
鷹尾「…人数に制限がある。期待するな」
芥川「何処へ行かれる」
鷹尾「書斎だ。作戦が決まったらまた連絡する」
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そして何時間も作戦を練った
だがあの太宰を捕らえるのは矢張り容易ではない
どんな案も消えていく
鷹尾「……こんなにも太宰の事を知っていたとはな…」
手元で回していたペンを机に置き欠伸をする
コンコン
鷹尾「入っていいと云っていない」
中原「聞いたって入れてくれないだろ」
有無を云わせず部屋に入って来た中也は少し元気がないように見える
鷹尾「何の用だ」
中原「……作戦か」
鷹尾「そうだ。だから忙しい」
中原「何時も忙しい忙しいって…。」
鷹尾「逆に云うが幹部とはお手隙のようだな。
暇さえあれば私に構うとは」
そんなはずは無い
何時も飛び回っている中也は誰よりも忙しい
なのに何故わざわざ時間を作ってまで私なんかの所に…
中原「…太宰を掟の元、消すつもりだったのか」
鷹尾「それが報復隊の仕事だ」
中原「……あんなに俺達毎日一緒にいたのにか」
鷹尾「先に裏切ったのは太宰だろ」
中原「あぁ。だが裏切りと云うより…
あいつは抜ける前に俺達にも話を持ちかけただろ」
鷹尾「…………」
そうだ
太宰は
『私達の居場所はここじゃない。
A。私と陽の当たる世界に行こう。』
私達に手を差し伸べた
だがそれを私は弾いた
鷹尾「……私達にも裏切りをしろとは、自分勝手な奴だ」
中原「…俺は何を云われようとマフィアを辞めるつもりはねぇ。
だが、お前は違ったろ。何故、太宰と行かなかった」
鷹尾「……私は十七年マフィアにいる。今更抜けるなど…。」
中原「…マフィアになったのは片手で数えられるほどとは聞いていたが…まさかそんな齢だったとは」
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作者名:はまち x他1人 | 作成日時:2024年3月18日 2時