検索窓
今日:20 hit、昨日:78 hit、合計:11,854 hit

第13話 ページ14

貴女side




鷹尾「さて...」




書斎に戻り報告書を書こうと椅子に手をかければ


黒い外套が目に入った




鷹尾「...」




今日は肌寒い。




鷹尾「礼も云えてないしな、」





戻ってきたばかりの書斎を後にし



当ても無く足を進める





尾崎「A?」



鷹尾「...紅葉さん。」





ばったり出会った幹部に頭を下げる





尾崎「よい。そなたの方が古参じゃ。」



鷹尾「いえ、身分が違いますから」



尾崎「相変わらず堅いのう。...それで、何を探しておる」



鷹尾「...中也を。」



尾崎「・・・」



鷹尾「あの、紅葉さん...?」





口元を袖で隠しているが目が驚いている




尾崎「Aが中也を探すとは...

槍でも降るのかえ」



鷹尾「...大袈裟です。私と中也は不仲だとお思いで?」




中原「誰がどう見てもお前が俺を避けてンだろ」



鷹尾「...そんなつもりはないが。」





後ろからの声に振り返らず答える




中原「俺はそっちじゃねぇ」



鷹尾「私はもう少し前だ、中也。」



尾崎「ふふふ。」



中原「何が可笑しいんですか、姐さん」



尾崎「すまぬ。わっちが二人一緒の所を見るのは久しくてのう。

つい、昔のお前達を思い出した」



鷹尾「・・・」



中原「昔?」



尾崎「太宰がおった頃じゃ。」





いくら紅葉さんと云えど矢張り不快だ




尾崎「A。」



鷹尾「さて、何の事でしょうか」



尾崎「太宰は見つからんか」



鷹尾「...興味ありません。」



尾崎「見逃すのかえ」



鷹尾「掟を破った者は皆、同じ末路です。


...私も昔の事を思い出しました。

紅葉さん。貴女が昔、私の標的だった頃を。」



中原「A、」




尾崎「ふふ。怒らせるつもりはなかった、許せA。」





穏やかな表情に調子が狂う




尾崎「さ、中也を探しておったのだろう」




鷹尾「...あぁ、、そうだった」




中原「?」




静かに去っていく紅葉さんに会釈をし中也と向き合う




中原「姐さんの話は知ってたが、まさかそん時からお前が報復隊だったとはな」



鷹尾「...」



中原「ん、つーか、なんで俺を探してたんだ?」



鷹尾「...あ。」



中原「...ん?」

第14話→←※夢主ラフイラスト



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
36人がお気に入り
設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はまち x他1人 | 作成日時:2024年3月18日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。