冷たい手-1-【紫】 (ページ3)

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はい！と目の前に出されたのは

『・・・・メロンパン・・・？』

「そ。メロンパン。

これ、お姉さんにあげます！」

ん！とさらに突き出されたメロンパンとお兄さんの顔を交互に見た。

どうやら盛大に鳴った私のお腹を思って持ってきてくれたのだろう。

なに。この優しい神様のようなお兄さんは。

『・・・・・神・・ですか？』

「＿＿え？笑

神ちゃんちゃうよ！濱田です！」

『・・・・え？』

「・・・・え？」

『・・・・あ、ハマダさん。

すいません。スマホまで取っていただいた上に食料まで・・・

ほんと申し訳ないです。

・・・・・いただきます。』

若干話がかみ合ってなかったけど、私の恩人、神こと“ハマダさん”に恵んでいただいたメロンパンを受け取りぱくりと頬張る。

『＿＿＿＿＿おいしい！』

「せやろ！よかったぁ！

それ俺もめっちゃ好きで琵琶湖来るときは絶対買うんすよ！」

『え、じゃぁハマダさんのがないじゃないですか！

ごめんなさい。私のお腹が鳴ったばっかりに・・・』

「ふっははははは！

ほんま大丈夫っす！お姉さんめっちゃお腹すいてたみたいやし、

おいしいって思ってくれたならそのパンも喜んでます！」

『パンも・・・喜んでる・・・笑

それじゃぁ遠慮なくいただきます。』

ハマダさんの少し天然？な発言にも、本日二度目となるそのクシャッとした笑顔にも

またドキッとしたけどメロンパンと一緒に胃に流し込んだ。

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