sweet...68 ページ21
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【Hikaru side...】
Aをベッドに寝かせた。
息は荒いし
顔は真っ青で
かなり辛そう。
おでこに触れると
驚くほど熱い。
『ごめん。A、ごめんな。』
昨日俺が、早く連絡してれば
こんなことにはならなかった。
全部俺のせい。
「、、、ひかる、、、」
『A？』
目は開いてない。
寝言のように俺の名前を呼ぶA。
自分のせいなのに
なんもしてやれない自分が
情けなかった。
手を握り締めて、
そばにいてやることしかできない。
元「、、氷、持ってきたんだけど、、、」
『ありがとうございます。
あとはやるんで、置いといてください。』
元「え、でも、、、」
『俺が付いてるんで。
大丈夫です。』
Aの部屋に俺以外の男がいるのが嫌で
アイツにそう言い放った。
こんな時でもやっぱり
余裕のない自分。
不甲斐なさすぎる。
元「、、、分かった。
あとは頼みます。」
そう言って出て行った。
洗面器に水を溜めて
氷を入れた。
タオルを濡らして絞って、
Aのおでこに乗せた。
冷たそうに、
少しだけ眉を動かしたけど、
それでもやっぱり目を覚さないA。
ちょっと不安になってきた。
『病院に連れて行った方がいいか、、、
保険証、、、
まずは薬か、、、』
保険証の場所も、
薬の場所も分からないし、
勝手に漁るのも気が引ける。
『はぁ、、、』
やっぱり結局、何もできなくて、
すぐに緩くなってしまうタオルを
ひたすら変えることしかできなかった。
ー
気がついたら、俺も
Aの手を握りしめたまま
眠ってしまっていた。
それからどのくらい経ったか分からない。
スマホで時間を確認すると、
23時過ぎ。
Aの顔を見ると、
さっきよりはだいぶ楽そう。
タオルをまた取り替えて、
おでこに乗せたら、
「んっ、、、」
『A？』
ゆっくり目を開けたA。
「、、、ひかる？、、私、、、？」
『うん。
さっき倒れたの。たぶんすごい熱。』
「そっか、、、ごめんね。」
『謝るのは俺の方。
ほんとごめん。』
「照、、、謝らないで。
、、、ずっと診ててくれたの？」
『うん。
大丈夫？しんどくない？』
「んー頭、痛い。
し、気持ち悪いかも。」
『そっか、、病院行った方がいいんじゃ、、、』
「病院は行きたくない。
行かない。」
『え、、でも、、、』
首を横に振るA。
「病院嫌いなの。」
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作者名：Aym:) | 作成日時：2022年5月20日 22時
