ナイトとツンデレ (ページ37)

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ナイトとツンデレ36 ページ37

『(人1)はかわいいよ。確かに昔に比べたら可愛げはなくなったけどそれを出させるのも、楽しいじゃん…俺得♪』

そんなことか、と反抗したかったがうまく言葉が出てこない。
顔を赤くするだけで精一杯だ。
それよりも今は凜月にこのまま抱きしめられていたい。
だが(人1)が不意に口を開いた。

『私、芸能界に友達も仲間もいらないって思ってた。
私は敵を作りやすいみたいだから……。』

『あ～……俺の告白もそれを理由に断ってたもんねぇ…。』

『大事な幼馴染みを巻き込みたくはないでしょ？
凜月も真緒も大切な人だから。
でも今日ね、レオに友達だろって言われたの…嬉しかった。』

『へぇ～王様がねぇ～』

『私もびっくりしたわ。
人とあまり仲良くしたくないから距離を取ってるつもりだったのに』

そこで区切って天井を向く(人1)の目はとても穏やかだった。

『レオにとっては、友達だったんだって。
おかしいよね…こんな私にも、友達が出来たんだよ？』

ぽたり、またぽたりとカーペットに透明な涙が落ちていく。

『欲しかったけど作り方わからなくて…いらないって思ってたけど本当は欲しくて……』

天井を見つめていた目を、真っ直ぐと凜月の方に向け

『私にも出来たよ、友達…』

心からの笑顔で答える。
凜月も微笑みながら(人1)を抱きしめる。

『よかったね…でも他の奴らも(人1)の事、友達って思ってるんじゃない？
セッちゃんとかス～ちゃんも思ってるよ、たぶん。』

だといいなぁ…と微笑む(人1)を愛おしく見つめる凜月はその頬に軽く口づけをして抱きしめる。だが……

(友達が出来て喜ぶのはいいけど、あんまり他の男とベタベタされるのはなぁ…ちょっと嫌なんだけど～)