ナイトとツンデレ (ページ3)

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ナイトとツンデレ2 ページ3

『いた…』

(人1)の視線の先には確かに寝ている凛月がいた。
真緒はこれから起こる事を予想してか、凛月を見る目に哀れみを感じる。

(凛月…起きろ！)

そんな真緒の願いも儚く崩れスタスタと凛月の所まで歩いていく(人1)。
そして静かに口を開く。

『凛月、起きなさい』

当の本人はあと10分〜…と起きる気配はまったくない。
(人1)がすぅっと息を吸うのと同時に手で耳を塞ぐ真緒。
そして…

『起きろって言ってるでしょ！？
あなたのせいで私はずっと校内を探したりして大変だったのに寝てるってどういうこと！
しかも電話も電源…………！！』

(人1)のお説教が始まった。
昔からいつもこうだった。

(あーあ、凛月もさっさと起きとけばこんなことにはならないのにな〜。)

『わかってるの!?あなたはいつも……』

次々の文句を言う(人1)の手を凛月がいきなり掴みそのまま自分の方へと引き寄せた。
体制を崩した(人1)は凛月の腕の中に綺麗に収まり顔を赤くして反抗する。

『ち、ちょっと！離しなさいよ！
人に見られたらどうするのよ…真緒も見てないで目をそらしなさいよ！』

と、無茶苦茶な事を言うが真っ赤な顔で言われても説得力はないだろう。

『(人1)…抱き心地いいんだよねぇ…
まーくんも安眠妨害するんならお仕置き…？』

眠そうながらも幸せそうな顔で話す凛月をスルーして真緒はごゆっくり、とだけ言い残してその場を去った。

『真緒のやつ…覚えてなさい！
後で嫌ってほど泣かせてあげるわ！！
り、凛月も…そろそろ離して。』

『あれ…照れてる？
嬉しいなら素直に言えばいいのに…♪』

『う、うるさいわよ…。
でも、あなたが言うんなら…もう少しこのままでも…いいわよ』

と、恥ずかしさのあまり凛月の胸に顔を埋める(人1)。

その頃2人が見える教室にいたメンバーは…

『おおっ、リッツと(人1)は本当にバカップルだな！わははは☆』
『なにあれ、見せつけてくれちゃってさ。
チョ～うざぁい！』
『あらあら…2人ともかわいいんだからｧ！』
『お、お姉さまがなぜ凛月先輩を選んだのか…やはり謎です。』