ACT6 ページ7
gr｢いくら渡された？｣
『は？』
gr｢いくら渡されたと聞いている｣
『……2000万』
gr｢ふん……俺を殺すので2000万……｣
彼は少し悩ましげな表情をしたかと思うと
gr｢安いな｣
そう言い放った。
2000万が安い？真逆、正直いってそれ以上の大金は俺は貰ったことは無い。
gr｢俺の首を取るつもりならせいぜいその10倍以上かけるんだな？まぁ貴様にいってもしょうがないことだがな｣
os｢グルッペン、それ国家予算やないの？｣
gr｢ギリセーフだろ｣
『……何が言いたいんだあんた』
あぁ、と今まで放ったらかしにしていたのを今思い出したように彼は声を漏らす。
gr｢では、単刀直入に言わせてもらおう、
貴様の貰った報酬の数十、いや、数百倍出そう、我々の軍の幹部にならないか？
もちろん部隊は貴様の大好きな暗殺部隊だ。｣
沈黙、そんな馬鹿な事あるか、敵に雇われたんだぞ、一応の一応女だぞ、こいつ
tn｢バカか？！｣
俺が考える前に隣の七三分けの男が怒鳴った。
tn｢敵に雇われた傭兵を幹部に？！何言ってんねん！ここに暫く滞在させてもらっていい感じの時にお前をサクッと殺っておしまい、さぁ帰ろってなる未来しか見えへんぞ！｣
俺の言いたいことを全部言ってくれた。ありがとう七三分け。
zm｢俺はいいと思うけどなぁ｣
深緑の彼が発言する。お前なぁとまた七三分けが反論しようとするが彼がそれを塞いだ。
zm｢ちょっと戦ったけど割と凄いでこいつ、気配の消し方とか、動きとか…後半避けんの大変やったわ。どんだけ武器仕込んどんねんってくらいぽいぽい武器出してなぁ……｣
tn｢でも、だからって｣
gr｢トントン。｣
腹の底に響く声。七三分けの男は口を閉じ総統に向き直った。
gr｢お前の意見も重々承知の上だ。だがゾムの言うとうり、こいつ、いい戦力になるぞ。もしも逆らったら粛清だがな。心配ない、俺は殺られない。｣
どっから出るんだその自信は。
トントンと呼ばれた七三分けの男は苦虫を噛み潰したような顔をするが、そこからはもう何も言わなくなった。
gr｢あとは貴様がどうするかだ、今までよりもいい待遇をつけると約束しよう。それとも他に何か気がかりなことでもあったか？｣
また深紅の瞳がこちらを見つめる。やはり、この血に似た目はどうにも落ち着かない。
気がかりなこと、まともな教育を受けなかった頭をゆっくりと動かす。
心配事。それはあった。
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作者名：にゃんとららんらん | 作成日時：2019年6月14日 13時
