【wrwrd】HelloAssassins! 【軍パロ】 (ページ40)

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ACT37 ページ40

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『じゅーう』

と、振り向けばへらへらと余裕を振りまくシャオロンの姿がある。

sho｢つっかまえてごらんなさぁーい！｣

わざと逃げずにいたらしい、煽りなのかはたまた子どもだから配慮したのか、どちらでもいい。どちらにせよ舐められている、というのがどうにも癪だった。

父さんの部下達と手合わせさせられることがあるが、どいつもこいつも1人目は必ず舐めきった態度で挑んでくる。子どもで？女だから？

知ったことか。

力を示してその余裕の顔をぶち壊してやる。

その後にビビり散らして｢すみませんでした｣なんて言葉を聞けば胸がすくような気持ちになる。

待ってろ、絶対後悔させてやる。

……と、しっかりと言語化すれば5歳のAはそんな気持ちであった。やんわりと言えばヤンチャな、俗に言えばドSな、正確にいえば競争心の高い、戦闘力の高い(ゴリラな)女の子であった。

遊び感覚、と言うよりほぼ遊び、純粋に戦闘に身を投じるのが好きだった時代なのだろう、まだ分別のつかない残酷な子どもというのも相まって、笑って済まない程の戦闘狂、サイコパス、脅威である。

あのあどけない印象は恐らく眠気からきていたもので、本来は此方が通常運転なのだったのだろうと後にゾムやショッピのおにごっこメンバーは語る。

狂気的な笑顔を浮かべ、どう蹂躙してやろうと戦闘プランを思案する。眠気がすっかり消え、いつもの10倍動ける、やはり父に頼んで昼寝の時間を入れてもらおうか。などと余計な思考も入り交じる。

ピタリとプランが固まると自然と体は動いていた。どんな顔をするだろうと笑い声を漏らせば、異変を感じ取ったのかシャオロンは振り返った。想定していたよりもずっと速いスピードで突っ込んでくるAに驚き、何か意味の無い言葉を次々に並べる。

『遅いよ』

と、彼に触れるコンマ数秒前に言ってあげれば、言葉すら失い、母音を垂れ流す。

『たっち』

そう両手で彼の頬を包めば、彼の敗北が現実となった。

そうそうその顔、堪らないなぁ。

一時の勝利感に浸れば次の獲物と、施設を見渡せば、空色の瞳と目が合う。一瞬険しい顔になる、が口角だけは上がった。彼らはやっと本気でやり合ってくれるらしい。遊ぶなら全力が楽しい。

『まだ、これから』

そう遊戯はまだこれからなのさ。まさにここからが楽しいのだ。中庭に響く子供の笑い声は猟奇的なものであった。