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それから少し経ち、昼休み終了のチャイムが鳴った。どこまでも無機質な音が校内に響く。

 それと同時にあたしは席を立った。



「どこ行くんだよ」
「どこ行くの?」



 ほぼ同じタイミングでジュダルと紅覇が不思議そうに問う。まあ、そりやそうだろうね。終わった途端だし。



「サボるんだよ。めんどいし? 次古典じゃん」

「え〜? 楽しいじゃん。僕はちゃんと受けようかな。真面目だから!」

「んじゃ俺もサボる。教科書忘れたんだよな」



 自分の席に戻りながら手だけをヒラヒラと振る紅覇に対し、マフラーを持ってくるっと向きを変えるジュダル。


あたしは背中を向けたジュダルの手を掴み、行こう? と声を掛ける。ジュダルはこっちを少しも見ずに『おう』とだけ返事をし、さっさと歩き出した。



「てかさ、手繋いだままでいい?」

「あ? いいよ別に。あったけえし」

「あんたの手、冷たすぎ」


 あたしら恋人いない同士、こういうことはよくする。でもただの友達。

 どっちも、2、3ヶ月前ぐらいまでは恋人がいた。でもあたしらがフった。好きな人できたって理由。すっごい偶然が重なってるんだよね。別れる理由も、時期も一緒。


「心があったけえ証拠だろ」

「はあ? あんたのどこが」


馬鹿にしたようにあたしが笑うと、ジュダルもボコるぞと笑った。


こんな些細な日常が、幸せだなあと感じる。平和ボケしてんのかな。

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あゆみ - 頑張ってくださいね(((o(*゚▽゚*)o)))応援させていただきます! (2015年9月6日 11時) (レス) id: f5ed3cf1fa (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - もちろん待ってまーす!ガンバレー (2014年11月29日 11時) (レス) id: 0a7264409d (このIDを非表示/違反報告)
もっひ(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます!はい、やっぱり屋上です笑 ありふれてるけど好きで……更新不定期ですが、待って下さると嬉しいです! (2014年11月19日 18時) (レス) id: 3cf313ae34 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 面白いです。しかも学校編なのでドキドキ...やっぱり屋上だよね!応援してます (2014年11月18日 16時) (レス) id: 0a7264409d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もっひ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/judarun917  
作成日時:2014年11月1日 0時

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