【肆】感情ヲ捨テタ一人ノ柱ハ…【鬼滅の刃】

百二八の感情〔訂正〕 ページ13

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ヒューッと、

落ちていく自分自身の体






「皨の呼吸、陸ノ型 新星風月(しんせいふうげつ)」






自分の体を軸にし、

体と刀で全体で円を描く。



それと共にできた風力で、

軌道を変え、建物の柵にすぐさま掴む






なんとか建物の床へと足をつけたあと、

一息ついて、辺りを見渡した









「(炭治郎と義勇とはぐれてしまったな…。)」









そう思ったあと、

あの時の、爆発音を思い出してしまう




その音に、

私はギュッと目を瞑る


瞑れば、瞼の裏にはお館様の笑みが映った




その笑みに、体が震える





ゆっくりと顔を上げ、前を向く





その瞬間、

目の前の襖が突然開き、


大量の鬼たちが溢れ出した









「皨の呼吸、弐ノ型 星屑の奮迅(ほしくずのふんじん)」









そう呼吸を使えば、

鬼たちは細かく斬り刻まれ、肉片となる




あらかた片付いたあと、

無惨の元へと向かう









「(…もう誰も死なせたくない…。もうこれ以上、失いたくない…。みんなで一緒に帰りたい…っ)」









この時、

あの日の義勇の気持ちが分かった気がした









「(繰り出せ…。私の皨の呼吸はまだまだ未完成で まだまだ型を生み出せる。繰り出せ…、仲間を守る技を…。)」



「(利用できるもの全部使え…取り込め…、叩き込め…自分の体へと…。)」









みんなを守れるなら…、




私は鬼以上の怪物にでもなってやる…









鬼舞辻無惨…


よくもお館様を…、よくも罪のない人たちを…っ









「絶っ対に地獄へ…！！」









そう言って、

走る速度を上げる




その為か、

私の頬を伝う水は、



すぐに乾いた






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