走る激痛 ページ10
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｢俺に人生の主人公を乗っ取られたくないから関わりたくないだぁ?｣
誤解をさせて傷付けることは私も心地が悪い。
観念して今までの態度の意味を説明するとめいっぱい驚きを目で表現する。かと思えば、今度はくだらねーと鼻で笑うその男。
「だから言いたくなかったのよ!」
自分でも十分変な事を言っている自覚はある。
それでもそれは事実であり、座右の銘として今まで生きてきたんだ。早々曲げるわけにもいかない。
「まぁ、意図的に俺を避けていたにせよお前の存在は薄かったからどっちでもいいんだけどな」
鼻をほじり、どこまでも失礼な発言をするその後頭部を救急箱の角でど突きたい衝動に駆られるけど、理性が私を手を止めた。
「なら、好都合」
「貴方の今にも昔にもこれからにも、私は必要ない。私の人生にも貴方に干渉して欲しくない。デメリットどころか事情を知ってもらったこの状態の方が万々歳だわ」
蓄積された怒りに任せつらつらと言葉が放たれる。
理性が作り出す冷ややかな笑顔で救急箱を片付ける私の話を、その男は机に頬杖をつきながら聞いていた。
「だからこの怪我の責任は取らなくていい。今回の件も無かったことにして、もうこれでお別れに...」
見上げたその朱色の瞳は先程とは別人のように真っ直ぐに見つめてくる。
「つーか、俺達と接触したくない理由って他にあるんじゃねーの?」
「例えば.."過去の記憶を思い出したくないから"とか」
焼き爛れそうな熱さ。
子供達の泣き叫ぶ声。
燃える松下村塾と、
__罪人のように拘束された恩師の姿
いかないで....
「ｯ違う..!」
頭に過る何かを振り切るように叩いた机。
先程自身の手首の状態が悪化したと言うのに。
手首にはあの激痛が爽快に走り、寺子屋にはお世辞にもお淑やかと呼べない私の叫び声が再び響いた。
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もち明太子 - 面白かったです!!!!続き下さい (2022年5月7日 12時) (
レス) id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
Leo(プロフ) - 今までで1番面白くて、引き込まれた作品です。何度読んでも飽きなくて、この作品を楽しみに生活していたりします。先がとても気になりますが、無理せず頑張ってください！ (2022年4月20日 23時) (レス) id: e098a97811 (このIDを非表示/違反報告)
文之 - やっべスッゲー面白いです。探し求めてた君みたいな人です。更新待ってます。 (2022年3月28日 20時) (レス) id: a1eefd9b06 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - あ゛あ゛あ゛ーーっっ！！銀さんがぁ、イケメンすぎるっ(´Д⊂ヽ続きめっちゃ気になります！！ (2022年3月27日 0時) (レス) @page24 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - すごくおもしろい！更新待ってます！ (2021年5月18日 10時) (レス) id: cfbce6a52c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2021年1月22日 1時
