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繋いだ温もり ページ8

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「松陽先生、あのね」


「私大きくなったら先生の助手になるの!」




その大きな手を握り、精一杯見上げれば
大好きな笑顔が私を見下ろす。





「ふふ。それは嬉しいですね」

「でもね、A。私の助手になると言うことは簡単なものではありませんよ」





小川に茜色が映り、
薄が風に揺れる。





「掃除に炊事に銀時の世話。今まで以上の勉強と、貴女の苦手な剣術だって学ばなければいけません」




当時の私には目眩がする仕事量。
深く絶望する私に今度は悪戯っぽい笑顔を向ける。





「...なんで俺の世話が入ってんだよ」

「銀時、貴様は早く先生離れをしろ」

「てめーはそのうざってぇ長髪をなんとかしろヅラ」

「....黙って歩くことすらできねぇのかよ」

「ボンボンはささっと母ちゃんの乳でもしゃぶりに帰れ」

「誰がボンボンだ。俺はとっくに勘当された身だ」

「誰もお前のことだなんて言ってねぇよ。高杉くんて自分のことぼんぼんとか言っちゃうんだー?」

「てめぇ...」


「貴様らいい加減にしろ!」





勝手に盗み聞いて会話を遮る男子達に私は怪訝な表情を浮べていただろう。

それでも先生は幸せそうに笑うから、つられるように私の頬も緩む。






眩い夕日と秋風の匂い。
賑やかな声は遠くの山までこだまする。






「ずっとこの時間が続けばいいのに..」


「ね?先生」





それは何でもない。問いかけのようで問い掛けでは無い呟きだったのに、

そうですねと笑ういつもの先生が見たかっただけなのに、









「...終わりがあるから始まりがある」


「 永遠なんてものは孤独なだけですよ 」









どこか虚空を見つめるその瞳は非常に冷たい。



繋いだままの温もりは、確かに先生のものなのに

私の瞳には別人が映った気がして。







「...せん..せ...?」







再び見上げたそこには、またいつもの笑顔があった。






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「 っあ、思い出したわ 」






突然聞こえるのは無遠慮な声。

睡眠が浅かったせいか、飛び上がるように顔をあげると



そこには天然パーマの....







「 あんた、寺子屋で一緒だった朝日奈Aか 」







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乗せられた口車→←救いの手



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もち明太子 - 面白かったです!!!!続き下さい (2022年5月7日 12時) (レス) id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
Leo(プロフ) - 今までで1番面白くて、引き込まれた作品です。何度読んでも飽きなくて、この作品を楽しみに生活していたりします。先がとても気になりますが、無理せず頑張ってください! (2022年4月20日 23時) (レス) id: e098a97811 (このIDを非表示/違反報告)
文之 - やっべスッゲー面白いです。探し求めてた君みたいな人です。更新待ってます。 (2022年3月28日 20時) (レス) id: a1eefd9b06 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - あ゛あ゛あ゛ーーっっ!!銀さんがぁ、イケメンすぎるっ(´Д⊂ヽ続きめっちゃ気になります!! (2022年3月27日 0時) (レス) @page24 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - すごくおもしろい!更新待ってます! (2021年5月18日 10時) (レス) id: cfbce6a52c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:□白澤□ | 作成日時:2021年1月22日 1時

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