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「 報告は以上です。」
「二人共ご苦労であった」
「協力した様で良かったわ。今日はゆっくり休みなさい」
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長屋の廊下は静まり返り、留三郎の後ろを辿るように歩く。
やっと忍術学園に戻ってきたと言うのに。先生方から労いの言葉を頂いたと言うのに。
"A!"
あの時留三郎の抑止が入らなければ、今頃この手は真っ赤に染まっていただろう。
悔しい。
あんな大口を叩いた癖に、癇癪を起こす子供のように一瞬で我を失ってしまった。
六年間何を学んできたのか。その台詞は私が受けるべきものだ。
あの頃から一歩も進めていない。
結局私は、弱虫のまま。
力なく開いた掌は小刻みに揺れる。
一粒、二粒と落ちる雫を見つめていれば次第に視界は歪んでいく。
「不細工な面」
「...うるさい」
視界が深緑に閉ざされたのは、制服の上を被されたから。
きっと、負けず嫌いな私の泣き顔をこれで隠せと言う意味だろう。
「..汗臭い」
「うるせぇな」
不器用で遠回りで、それでも優しい温もり。
「先生方は称賛してくださったが、今回は野外戦が得意なお前を囮に配置すべきだったな。俺もこの通り手強くやられちまった」
「伊作にどやされる」なんて眉尻を下げ怪我をした腕を振って見せてくる。
「お前の言う通り俺は戦略立てがどうも苦手だ」
「まだまだ半人前だな。俺もお前も」
夜空を仰ぐその横顔。
それは似た者同士だからこその言葉。
私達はまだ発展途上。
だからこそ、この歩みを止めてはならない。
見上げた空に浮かぶのはまだ満ちたらない小望月。
いつかきっと、大切な人を守れるように。
そう。きっと、貴方を守れるくらいに。
- 似た者同士 食満留三郎の場合 END -
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夜空 - 夜中の2時に見てしまった、。(はよ寝ろ(() (2022年11月4日 2時) (
レス) @page2 id: ec02de9a8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2020年12月8日 0時
