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助かったと見上げたその人は、遊男ではないのか静かな色の着物を着ていた。しかし、涼しい顔立ちは凛々しく、鋭く切れ長の瞳は私を見下ろした後、すぐさま悪ガキたちへと向き直る。
「神威、総悟、んなところで油売ってねぇで働け。」
「油なんか売ってませんぜｨ土方さん。そいつが今日の客でさｧ。」
何を適当な事を抜かして。
それでもその土方と呼ばれる人からも視線が集まるから、長居は無用だと逃げるようにその場を去った。
次第に見世に揚がっていく遊男たちも増え、この街の盛況時間なのだと理解できる。
そもそも男性経験の少ない私にここは向いてなさすぎたんだ。職務を投げるようだが、こればっかりは得意不得意があって。
「ｯごめんなさ...」
考え事をしていればだれかにぶつかり、その足が止まる。
即座に謝罪を入れ見上げると、どうやら眼帯の男性に当たってしまったらしい。
特徴的な香りをさせる煙管を片手にしたその人は、また先程の彼らとは違う雰囲気。喉を鳴らすような短い嘲笑が聞こえる。
「治安を守るお巡りが余所見たｧ良いご身分だな。」
「新人でござろう。そう言ってやるな、仕方の無いことでござるよ。」
紫と蝶模様が特徴的な胸元が大きく開いた着物をきたその眼帯の男は、嘲るように私を見る。隣のサングラスの男は、言葉とは裏腹の無表情で感情が読めない。加えて、2人を囲う女性客の視線で居心地が悪く、早く姿を隠したいと路地の方へと歩みを進めた。
警察がこんなに街にビビっていてはお笑いものだ。圧倒されていることが他人からも見て取れるのか、このなめられよう。治安維持なんて以ての外だ。
重い足取りでどれほど歩いてきたのだろうか。
入り組む路地を抜け、気づけば辺りは自然ばかり。どうやら街を抜け、森の入り口まで来てしまったらしい。
遠くで華やかに燈る花街とは対照的に、月明りだけが照らすここはどこか田舎を思い出す。
持ち場を離れて思いふける場合ではないのだけれど、丁度いい大きな石を見つけ腰を掛けた。
夏の始まりを告げる虫の鳴き声は、あの喧騒の中では聞こえなくて。香の匂いが漂う街が、こんなにも草木に覆われた場所に位置していたなんて、あそこでは忘れてしまっていた。
緑の匂いを吸い込み上を見上げれば、散りばめられた宝石のように瞬く星々。
「ｯぅお.....んだよ人間か。」
驚いて声のする方を見れば、これもまた驚いたと目を丸くする銀髪の男が立っていた。
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七桜(プロフ) - 逆転遊郭設定すごくスキです！長編も見てみたいです、お願いします！！ (11月6日 20時) (
レス) id: cc3432bd01 (このIDを非表示/違反報告)
カスタード(プロフ) - リクエスト失礼します！土方さんで甘々が見てみたいです！もし良ければよろしくお願いします！ (10月2日 19時) (レス) @page9 id: 4a0949a535 (このIDを非表示/違反報告)
あるまじろ - 沖田総悟さんで甘々系がいいです…なんかこう…自分にだけ甘い的な…？おねがいします！ (9月30日 8時) (レス) @page9 id: 535e33a03f (このIDを非表示/違反報告)
レノノア(プロフ) - リクエスト答えて下さり 、 ありがとうございます😭 来週 体育祭なので これを励みに 爆走 出来そうです 🤣 シチュ といい キャラ の使い方といい 最高でした ！ 改めて 本当に ありがとうございます！ (9月6日 21時) (レス) @page6 id: 38b95d43e2 (このIDを非表示/違反報告)
カイリ(プロフ) - リクエスト失礼します🙇♀️万斉さんで添い寝してくれるお話をお願いします🙏💕甘々だと嬉しいです！ (9月6日 1時) (レス) id: 44bcc337d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2023年8月7日 16時
