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「 うちの贔屓である方々のお連れだそうだ 」
「 一軒さんに振袖新造であるお前の突き出しはと思ったがどうしてもって聞かなくてねぇ 」
お客が待つ2階にあがるまで、楼主から聞かされる話。
興味無さそうにその背中をついていけば、どんと構える襖
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襖の開く音を頭上で感じながら、
床に頭を垂れ、教わった決まり文句を口に出す
「 お初にお目にかかりんす。Aと申しんす 」
「 よろしゅうお頼み申し__」
「 糞餓鬼が随分とべっぴんに化けたもんだなぁ 」
言葉に被せてくる聞き覚えのある声。
勢いよく顔を上げれば、見慣れた気だるげな瞳。
驚きのあまり言葉を失えば、悪戯っぽく笑う
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芸妓もいらないというこの部屋には、静かに月明かりが差し込む
「 ...お前 攘夷志士なんだってな .. 」
少しずつ落ち着きを取り戻す私は
その男の隣でお酌をしながら静かに口を開いた
「 決起ってことは...出陣は.. 」
「 明日 。最前線に行く 」
変わらない調子のその男に、無理やり笑顔をつくる
「 そうか..明日か.. 」
「 贔屓の連れなら姐さん方だって選べたのに。選ぶ遊女を間違えるなんてね 」
「 間違っちゃいねーよ 」
「 こんな日だからお前を選んだんだ 」
鼓動の高鳴りを感じた
嬉しさと切なさで張り裂けそうなくらいには
もう。なんだっていい___
勢いよくそのたくましい胸板に飛び込んだ
戸惑うその男は、私の涙を長い指で拭う
「 最低ｯ最悪ｯ性悪男!! 」
「 お前なんか嫌いだ.. 」
「 私の気も知らないで... 」
まだ未熟なこの器では溢れてしまう感情
「 あぁ 。俺は最低で最悪な性悪男だ 」
宥めるようなそれは、いつもより落ち着いた優しい声
愛しいその体温に包まれ、溢れる涙が止まらない
「 だから、また最低な事を言わせてくれ 」
そう言葉を落とすと、私の頬に手を添えた
「 この戦争が終わったら、必ずお前を迎えに来る 」
「 ..それまで他の男に指一本でも触れさせんじゃねーぞ 」
静かで暖かいその声は芯まで響き通る
「 そういや名乗ってなかったな 」
「 " 坂田銀時 " 」
「 A、お前の夫になる男の名だ。覚えとけよ? 」
揺らぐその瞳は、真っ直ぐで美しい
「 銀時.. 」
「 迎えに来なかったら殺すからな.. 」
「 おうおう 、おっかねーな 」
重ねた唇に、交わる熱。
ただ今は、愛しいその人を感じて___
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綾葉メグ(プロフ) - リクエスト聞いて頂きありがとうございます！！高杉ならきっとこういう風に夢主を密かに思ってそうです！ (2019年12月29日 17時) (
レス) id: 2cd78e4a1d (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 次回がありましたら、神威君の激裏を、お願いします！ (2019年12月25日 11時) (レス) id: e5c89771f4 (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - うわぁぁぁ山崎ありがとうございます！！！！超絶ドストライクです！！！！！！好きです！！！！！ (2019年9月24日 23時) (レス) id: 6e522d86ed (このIDを非表示/違反報告)
山崎照葉【受験生】(プロフ) - あぁぁぁぁ、山崎最高です！！！ツイッターフォローさせていただきました！！ (2019年9月16日 23時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
はな - とてもおもしろいです！これからも頑張ってください！ (2019年9月2日 15時) (レス) id: 9b6d5a625d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2019年8月15日 14時
