参拾捌. ページ38
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「....一度肩を並べて座ってみたかった。店先で他愛のない話をしてみたかった。....いつまでもこうして将軍なんて重い鎧を脱ぎ捨てて、普通の暮らしをしてみたかった。...城下を知らずにいたら良かったのにと思う程に...」
見上げた先にいる護衛達の姿で、まるで魔法が解けたかのように自嘲気味に笑う横顔。
「余の我儘でこんなに多くの者達に迷惑はかけられん。最後にAとこうして茶を飲めて良かった」
見せる笑顔はぎこちない。
ぎこちなくて情けなくて、優しすぎる笑顔。
「...私は、本当は侍になりたかったんです。女は剣を取ってはいけないことを知った時は悔しくて虚しくて。...でも、ある人が私に言ったんです。"刀差して暴れるだけが侍か？"って」
「刀がないから見えたものがあって、女の私だから守れたものがありました。私が私だけの武士道を歩んでいるように、きっとしょうちゃんもしょうちゃんだけの特別な人生が歩めるはずです」
覗いた彼はとても真剣で、なぜか私の表情を見ると弾かれたように目を開く。
不思議に思い数秒後、自然と頬が緩んでおりなんとも失礼な顔をしていたことに気付いた。
「す、すみません！生意気にもベラベラと...」
「...何故なのだろうな。初めて会ったあの日もそうだ...Aの言葉はどうしてか、余の心に一直線と入ってくる... 若しやこれが、恋というものなのではないだろうか....」
無礼な発言に目をぎゅっと瞑り謝罪を述べたが、なにやら聞こえる呟き。
突然と握られる両手に驚き、目を開ければ、
頬を赤らめ真っ直ぐに私を見つめる将軍がいた。
「A、余の御台になってはくれないだろうか」
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千鶴 - 好みの夢主でした。更新楽しみにしてます！ (2021年1月23日 20時) (
レス) id: 20d4515acd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - スマホを変えて、垢が変わり､３回目｡いつ読んでも最高です！応援してます！ (2021年1月23日 9時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 前のコメントから一年ちょい｡ログアウトしてしまい大発狂｡漸く見つけました此の作品！！更新頑張って下さい！！！応援してます！！！ (2020年8月23日 20時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
も も(プロフ) - この作品は更新ないですか？楽しみにしてます！！ (2020年8月17日 3時) (レス) id: 32f8d7a304 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - トシがかっこよすぎます！！！めっちや面白いです！！ (2020年3月11日 14時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2019年4月3日 1時
