弐拾弐. ページ22
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「 お姉ちゃん こっちこっち 」
「 はい 、ただいま 」
我に戻され、急ぎ足でお客の元へ向かう。
うやむや悩んではいられない。
今は目の前のものに集中しなければ。
異常なほどの、お酒の臭いを漂わせる3人組。
怖いほどの笑顔の瞳は、しっかりと私を捉えていた。
「 ちょっと君と話したくてね 」
「 最近江戸に上ってきたんだって？ご苦労だったね 」
警戒するには遅すぎて。
突然に手を取られ思わず小さな声が出る。
「 透き通るほど白くて綺麗な肌だね 」
「 若いのに大変だろう？仕事が終わったらおじさん達がご飯奢ってやろう 」
たまに見る方々だから、顔馴染みのお客なのだろう。
だからこそ邪険に扱うこともできなければ、フォロー入れてくれる女将さんも親父さんも、今はカウンターで盛り上がる話に夢中だ。
粘りの強い口調と視線と、引き寄せられる体。
「 やめ__ 」
「 おい 」
それを断ち切らんばかりに届く、低く落ち着いた
どこか聞き覚えのある声。
振り向けば、空の徳利を預けてくる " その人 "
「 娘 、酒を頼む 」
「 ｯ、はい ! 」
するりと取られた手を外し、逃げるように奥へと酒を取りに行く。
その人の優しさに感謝をしながら。
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「 近藤さん、起きてください 」
「 んー？ 」
「 もう、昔からお酒弱いのにあんなに飲むから 」
すっかり夜も深まり、店内には酔い潰れる近藤さんくらい。
先に部下が迎えに来たのは松平さん。
見た目に反してとても愉快なおじ様。
机の上で気持ちよさそうに眠る近藤さん。
相変わらずと呆れ混じりに笑えば、すぐに探してしまう姿。
「 表で車呼んでるみたいよ 」
察しの良い女将さんに目で促され、
飛び出すように表へ向かった。
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千鶴 - 好みの夢主でした。更新楽しみにしてます！ (2021年1月23日 20時) (
レス) id: 20d4515acd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - スマホを変えて、垢が変わり､３回目｡いつ読んでも最高です！応援してます！ (2021年1月23日 9時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 前のコメントから一年ちょい｡ログアウトしてしまい大発狂｡漸く見つけました此の作品！！更新頑張って下さい！！！応援してます！！！ (2020年8月23日 20時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
も も(プロフ) - この作品は更新ないですか？楽しみにしてます！！ (2020年8月17日 3時) (レス) id: 32f8d7a304 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - トシがかっこよすぎます！！！めっちや面白いです！！ (2020年3月11日 14時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2019年4月3日 1時
