弐拾壱. ページ21
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辺りはすっかり日が落ちて、
この町も夜の顔になる。
「 Aちゃん来たよー 」
「 相変わらず美人だなぁ 」
「 煽てても何もでませんよ？ 」
荒っぽい人達が多いけれど、すっかりここの住人と打ち解けて。
武州も変わらないか。
そんなことを考えると、ふと懐の違和感を思い出す。
「 総悟に渡して貰えばよかったかな.. 」
屯所に直接出向いてもいいのだけれど、
やはりお邪魔じゃないかと考えてしまう。
そしてどこか、
気まずい。
いやほら？長期休み明けに教室行ってもみんなどこかソワソワしがちじゃない？
そういえば、みんなが上京するって話聞いた時
1番に食いついた私を1番に止めたのは"あの人"だったっけ..
" お前は足手まといだ "
なんて冷たく突っ返されて。
あの当時は冷たくされただなんだって出発の日まで口聞かなかった。
今思えば、浪士隊結成に女なんて珍しいなんてものじゃない。馬鹿にされるどころか酷い扱いも受けていただろう。
優しさなんだって気付くのに何年かかったっけ。
でもそうよね。
" 十四郎さんの、そばに居たい.. "
ミツバ姉を置いて、私だけ連れていくわけがない..。
盗み聞いたあの夜の日。
今でも思い出す、2人の声と子供ながらに持った感情。
ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ と巡らすモヤモヤとした考え事を振り切るかのように頭を左右に動かせば、
「 今は仕事に集中..! 」
先程、総悟に指摘された髪を縛り直し
「 いらっしゃい 」
音に反応して入口に笑顔を向ければ
「 おぉ！Aちゃん！」
それは、訪れた。
「 わぁ、近藤さん 」
既に顔を赤らめ酔っ払っている様子の近藤さん。
そして____
「 おい、とっつぁん 」
「 あんたはもう帰ったほうがいいんじゃねーか？」
「 ごちゃごちゃうるせーんだよぉ..俺に構うなトシぃ.. 」
グラサンをかけ、どこかの制服を着るおじさんに、
「 ｯ...! 」
" その人 "の横顔。
.
.
「 やはりな！ 」
「 Aちゃんが働く店はここら辺じゃないかって思ってたんだ！ 」
「 こんなべっぴんがお前らの知り合いだとはなぁ..見直したぞ近藤ぉ 」
カウンター席で陽気に笑う近藤さんと、警察庁長官だという松平さん。
「 お二人とも飲み過ぎですよ？ 」
店主と盛り上がる2人に、呆れたように笑いかければ、目に入る。
奥で静かに日本酒を仰ぐ、その人。
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千鶴 - 好みの夢主でした。更新楽しみにしてます！ (2021年1月23日 20時) (
レス) id: 20d4515acd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - スマホを変えて、垢が変わり､３回目｡いつ読んでも最高です！応援してます！ (2021年1月23日 9時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 前のコメントから一年ちょい｡ログアウトしてしまい大発狂｡漸く見つけました此の作品！！更新頑張って下さい！！！応援してます！！！ (2020年8月23日 20時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
も も(プロフ) - この作品は更新ないですか？楽しみにしてます！！ (2020年8月17日 3時) (レス) id: 32f8d7a304 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - トシがかっこよすぎます！！！めっちや面白いです！！ (2020年3月11日 14時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2019年4月3日 1時
