〔 短編集 〕 俺とあの子とあれやこれ 〔 銀魂 〕

お揃い〔 土方十四郎 〕 ページ4

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「おいゆき、なんだその髪型」



『おはようございます土方さん、この前髪ですか？』







右側に流してピンで止めた前髪を指してみせた。







『伸びてきて目に入っちゃうんですよ...あ、』


『土方さんちょっと失礼します』






笑顔で近づくゆきに、わけがわからずされるがままの土方。






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『はいっ』





ゆきが手に持つ鏡には、


同じく前髪を右側にピンで止めた土方が映る。






「..んだよこれ」







『ほら、お揃いっ』







「ｯ」






自分の額を指さして笑うと、

なぜか急に目を逸らして、口元を隠す土方さん。







「あ、あとで取るからな..これ」




『えっ、似合ってるのに』








ぶーぶー言う私を置いて



さっさと仕事に戻ってしまった。





気に入らなかったのかな？案外可愛かったのに..









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涼しい早朝の中庭で稽古に励む声が響く。



それを指揮するのは鬼の副長、土方十四郎。






「素振り6000回、途中で休んだやつは士道不覚悟で切腹だ」






「土方さん、素振り１万でも切腹でもしやすけど..


その前髪どうしたんでｨ 。いつものV字はむしり取られたんですかｨ」







「うるせーな」






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「お揃いなんだよ」









「...は？なに言ってんですかｨ..」









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- お揃い 〔 土方十四郎の場合 〕END -

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