片栗の香り ページ19
「お、俺も思ってました!何と言うか……
表現が可笑しいかもしれないんですけど、
虚無の匂いというか……。
哀しい匂いだけじゃなくて…!!」
……鋭いなぁ。この子達は。
『ふふっ、君達には隠し事は出来ませんね…。
わかりました。話しましょう。』
「「ありがとうございます!」」
陽が射した様に笑う顔を明るくする2人を見て、柔らかい笑みが零れる。
『ですがその前に、朝餉にしましょうか。
食べ終わったら話しますね。』
「わかりました!俺、何か手伝いますよ!!
長男なので!」
「ええええぇえ俺料理出来ない……。」
-
今どきは料理が出来た方がモテるのか等小声で
ブツブツ言っているのが聞こえた気がする。
『構いませんよ、善逸。
そうですね…では、善逸は
「はいっ!わかりました!!」
「伊之助はどうしましょう?」
『任務で疲れたのでしょう…
朝餉が出来たら起こしましょうか。』
その後、善逸が茶碗を割ったりもしたが、
炭治郎の頭の頑丈さや最近の任務の話題に花を咲かせながら調理を終えた。
『そろそろ伊之助を起こしましょうk…』
「飯の匂いがする!!猪突猛進!猪突猛進!」
「伊之助!おはよう!」
「おう健太郎!」
「俺は炭治郎だ!!」
「またやってるよあの二人…」
『ふふっ、元気そうで何よりですね。』
そんな風に賑やかな朝餉の時間を迎える。
「鏡花さんの手料理ぃいいいぃい!」
だの
「本当に美味しいです!
あ、コラ伊之助!そんなにこぼすな!」
だの
「美味い!!俺様の子分その3にしてやっても良い!!」
だの相変わらず騒がしい。
こんなに賑やかなのは久しぶりだ。
前に大人数で食べたのは……
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__嗚呼、柱達が宴だとか言って来た時か。
-
その事が遠い昔の様に思える。
文字通り夢の様な一日だ。
もう来ないであろう日を記憶から振り払おうと緩く
-
"鏡花さん……哀しい匂いが濃くなった…"
"すごく優しくて、けど何処か哀愁のある音……
聞いていて、泣きそうになる"
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何処からか、片栗の花の香りがした。
咲いているはずも無いのに。
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光闇 - ハッピーエンドでいいんですか? (6月8日 22時) (レス) @page22 id: 2a2d152930 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - 柱達と仲直りしないんだね!良かったー!あんな人殺し集団と仲良くする義理なんてないって! (2023年1月31日 9時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
桜井直(なお)(プロフ) - 面白いです!終わりとなってたんですけどもう終わりなんですか? (2022年9月23日 22時) (レス) @page24 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
伯愁(プロフ) - マナさん» 夢小説と名乗る以上当方での完全な名前固定は致しかねます…申し訳ありません。 登場人物設定の「夢主」の欄に何も入力されないとデフォルトの名前のままお楽しみ頂けるかと思います。 ご希望に添えず申し訳ありません。ご理解頂けると幸いです_(。。)_ (2022年1月27日 19時) (レス) id: ca8a5a890b (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 名前変換しなかったら、名前は鏡花のままですか? (2022年1月25日 17時) (レス) id: d0a320b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伯愁 | 作成日時:2020年5月10日 20時