【鬼滅の刃】処刑までの2週間

小春日和 ページ18

意識が浮上する。




黎明の空に浮かぶ淡紅色の朝焼けが酷く印象的に映る。







ふと掛け布団に重みを感じ目を瞬かせた。


見覚えのある3人組が折り重なるように眠っている。









否、見覚えのある…という言葉では片付けられない。



簡潔に表すと愛弟子……であろうか。







伊之助にのしかかられている善逸は少し苦しそうだ。


炭治郎はそんな伊之助を器用に避けているが。









ゆっくりと体を起こすと激痛が走った。


そういえば怪我したんだった………と思い体へと視線を向ける。









きっと炭治郎達がやってくれたのだろう。


綺麗な包帯が丁寧に巻かれていた。





『ふふっ……本当に良い子達ですね…
ありがとうございます。』






起きたらちゃんとお礼をしようと心に決め、刀掛けの日輪刀を手に取る。









-






『鏡の呼吸…陸ノ型 蒼・千時ノ祝福』









体中の傷が癒えていく。



胴の傷は深い為まだ治りきってはいないが、とりあえず傷は塞がった様だ。









「ぅん………??…ア゛――――――――ッ!!!

鏡花さぁああぁああん！
良ガヅだァァァァァ！

炭治郎が血の匂いがするとか言ったから
来てみれば血だらけで倒れてるし！

何か痣だらけだし！何があったの!!??!」



『おや………起こしてしまいましたか。
おはようございます、善逸。』



「いや何でそんなに落ち着いてられるの!!?!」




「んん………善逸…どうした……って鏡花さん！
何があったんです!?大丈夫ですか!!?!」





炭治郎も起きたようだ。

まあ善逸に喚かれたら誰だろうと起きるだろうが…









「俺様の………ﾑﾆｬ…ドングリ…………」









-









起きてない人居た。







『大丈夫だよ。ありがとう炭治郎。』


「良かったです。
…あれっ、鏡花さん傷は………??」



『嗚呼…この型を見せるのは初めてかな。
陸ノ型は治癒系統なんだ。』



「えっ！怪我治せるって事なの!?!?
流石鏡花さんすごいぃいい!!」






『何でも治せる訳では無いよ…
軽傷なら治せるけど瀕死の傷なら中傷くらいにしか治せない。

勿論、失ったものは戻らない。』






「なるほど…。
鏡の呼吸ってやっぱりすごいですね!!」



『ありがとう。
そう言って貰えると嬉しい。』



「あぁああぁあの鏡花さんっ!!」



『どうしたの？』



「好きですっ!!…ﾝﾝﾝじゃなくて！

あの……何があったんですか…?
何か、何時もと音が違う気がして……」

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