検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:15,356 hit

二話 鍛錬場 ページ15

「えーと、まずは……」
「ちょっと!アルバート様!どこに行くんですか!!寮はそっちじゃないですよ!」
「わかってるよ。騎士の寮より鍛錬場の方が近いから直接行こうと思って。まだあがる時間じゃないからきっと本人がいるだろうよ」

そう言って一枚の手紙を手でひらひらさせた。宛名は『エヴァン』と書いてある。

(エヴァン?……どこかで聞いたような?)

といっても、騎士団に知り合いなんていないし同じ名前の人だろうか。
私はアルバート様から手紙を取り返し、首を傾げた。


△▼△▼△▼


「休憩中にすみません。こちらの騎士団の方宛のお手紙をお届けに参りました。エヴァンさん、アーロンさん、ランドルフさんはいらっしゃいますか?」

鍛錬場に着き、入口で休憩していた騎士さんに声をかけた。

「三人ともいるはずだけど……手紙は寮の各部屋に届けるように言われなかったか?こっちは忙しいのさ」
「俺が頼んだんだ。直接届けるついでに身体を動かそうと思って」
「ア、アルバート様!?」

私の後ろからひょっこり顔を出したアルバート様に驚く騎士さん。
そうです。私は悪くないんです。このお坊ちゃまが命じられたことなのです。

「忙しいならまた出直すけど……」
「いえいえ!アルバート様にお相手いただければ皆の志気も高まりましょう」

……アルバート様がこの屈強な男達の相手をするの?十歳で女装しても男の子とバレないようなこの人が?身分故の太鼓持ちだろうか。
だいたい、なんだこの掌の返しようは。少しムッとしながらも私は穏やかな表情(になってるはず)で話しかけた。

「それで、エヴァンさん、アーロンさん、ランドルフさんはどちらに?」

三話 再会→←第二章 一話 手紙



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
11人がお気に入り
設定タグ:使用人 , メイド , 貴族   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

お芋(プロフ) - シャル@如月唯奈さん» 読んでいただいて、ありがとうございます!お褒めに預かり光栄です!頑張ります。ありがとうございます!! (2019年9月18日 19時) (レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
シャル@如月唯奈(プロフ) - イベント参加ありがとうございます!早速読ませていただきました!凄く分かりやすくて良い小説ですね!何より主人公かわいい(*≧з≦)これからも更新頑張ってください〜 (2019年9月18日 19時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:お芋 | 作成日時:2019年9月6日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。