HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ1)

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クロロ=ルシルフル甘（１）ページ1

私は白い手袋をし、そっと緋の目を持ち、部屋から出ていった。

スッ

一瞬だった。

気付いたら、首に刃物を当てがわれていた。

耳元でこう言った。

「緋の目を渡せ。」

その声はとても綺麗だった。

見ようとすれば、刃物を押し付けられた。

だめか…なぜ、見させてくれないのだろう。

なんとしても、その顔を見てみたかった。

だから

貴『緋の目なんていらない。その代わり、貴方の顔を見せてくれる？』

私は雇い主より綺麗なものを優先させた。

その言葉に刃物が少し動いた。

驚いた？ああ、雇い主を裏切ったから？

ちょっと、本気出してみようかな…

一秒経つまでに

刃物を持つ手を握り、振り返ると

貴『！？』

黒い髪をオールバックにし、額にはバツ？みたいなのと、丸い黒い目、露出度高めの服。

「速い。君、ちょっと強いね。」

ふふっと笑う彼。

脳内が焼かれたように熱くなり、空いた口が塞がらなかった。

貴『む、む、むりっ…！』

すぐに手を離し、離れる。

「雇い主を裏切るとは…」

その声は私の鼓膜をそっと撫でるかのように転がり、脳に響く。

視界は彼の美貌で眩むよう。周りの景色はぼやけてしまう。

私の感性がおかしくなったか？

心臓がうるさくてしようがない。足は震えて動かない。

「どうした？男は苦手か？」

相手が一歩進むにつれ、私は一歩下がる。

トンッ

壁が背中に当たり、見上げると

「捕まえた…」

男が妖艶に微笑んでいた。

胸の当たりから、熱が沸き上がり、一気に体温が上がった気がした。

目の前は真っ白で何が起きたかなんてわかりゃしない。

ただ、自分が何を考えていたのかはわかる。

たしか、こういう感情は…〝恋〟の前兆だとか…なんとか…それが何なのかわからない。

「…無視は…良くない」

チュッ

貴『っ！？な、何をっ…！！』

「何ってキスだよ。」

ダメだ、流される！でも…この人は手に入れたい。飽きるまで眺めていたい…

「貧欲だね。もう一回されたいの？」

貴『ち、ちがっ…』

恋なんかじゃない。所有物にしたいだけなのか…な…

「なってあげようか？」

君の唇と引換に。

貴『名前…』

「クロロ=ルシルフル」

彼が名を告げた途端、目の前が暗くなった。