魔女の集会で会いましょう？【まふまふ】 (ページ8)

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そして10年後ページ8

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「Aさん！ケーキが焼けました！」

『あぁ、すまない。ありがとう』

肩までの真っ白な髪を揺らしながらケーキの盆を持って彼女に近付く彼は10年前、彼女に拾われたあの子供だった。

「また本読んでるんですか？」

『うん？まぁな。暇なんだ』

コト、とお盆を机に置くとすっかり大きくなった体でAを包んだ。

「暇なら僕と遊んでくださいよ！」

『嫌だね。お前と遊ぶとロクな事がない。』

本から目を離さずに言い放てばマフユはむすっと顔をしかめる。

「酷いです。」

『それは此方のセリフだね。どうせ今回もまたキッチン散らかしたままだろう』

「う…」

はあ、とため息をつけば本を閉じてマフユに向き直る。

『もうお前は一人前だ。キルス家を殺し、復讐も果たした。そしてもう20じゃないか。』

「はい」

『いつも見ているぞ。お前が街に出れば街の娘達が騒いでいる。その中にはお前とお似合いそうな子もいた。早く家事の出来る嫁でも見つけなさいよ』

「え、いやですよ。僕はAさんが良いです」

『何言ってんだい。こんな200近いババアより若い子の方がよっぽどお前にお似合いさ』

「Aさん200に見えないですよ。25くらいに見えます」

『容姿の問題じゃないだろう』

「それに、」

「…いつ、僕の事食べてくれるんですか…？」

耳元で囁けば顔を赤くしながら体を引くA。

『お、お前何処でそんなこと覚えた！？』

慌てるAを見て、面白そうにふふっと笑ったマフユはAから離れる。

「じゃ、買い物行ってきますね！」

ちゅ、と頬にキスを落として出ていくその背中にAは苦笑いを溢す。

『…どこで育て方を間違えたかね…』

*fin*