治癒 ページ6
「カリム寮長！ジャミル先輩も！こんにちは。」
「あぁ。楽しんでいるようで何よりだ。」
「相変わらずラドルは食いしん坊だな。どこにそんなに入るんだ？」
「えへへ、自分でもわかりません。……！」
歓談中ふと見るとジャミル先輩の手が傷ついていた
「ジャミル先輩、その傷……」
「あぁ、手元が狂って傷がついてしまった。だが大した怪我じゃないし気にしないでくれ。」
「痛みは？」
「まぁ深く切ったからな。まだ少しだけ。」
「……」
僕は胸元から小瓶を出した
時を戻してくれる太陽花
この花はラプンツェルにでてくるあの花と違って珍しくはあるが頻繁に咲く
……そう言えばそろそろあそこに咲く頃合いだ
僕は小瓶から一つまみするとジャミル先輩の手を取った
「何を……」
「ちょっとした魔法です。」
僕はスゥッと息を吸うとあの歌を歌った
僕と聞きかじった彼だけが知っている魔法の歌
今日はとっておきもあるからブロットはそんなに気にしなくていいしね
歌い終わると僕はそっと包帯を解いた
「なっ……傷が……」
「ジャミル先輩、僕はジャミル先輩と対等にやり合いたいんです。貴方は凄い人だから。」
包帯の下は綺麗サッパリ治っていた
「痛みは消えました？」
「あ、あぁ。」
「すげー！傷が治った！一体どうやったんだ！？」
「内緒です。」
「えー！」
しょんぼりするカリム寮長に僕は笑う
あんまり出回ると大変だからなぁ
「ラドル！ブロットが……」
ジャミル先輩は驚いた様子で僕の胸元を指した
まぁそうだよね、この魔法魔法石にブロットが半分近くたまるんだよね
《この》魔法石でも半分より少し下まで溜まっちゃうんだから参るよなぁ
「あぁ、これですか？気にしないでください。これ代わりの魔法石ですから。」
「代わり？」
「大会に支障があっちゃいけませんからね。それに一騒動ありそうですし。マジカルペンは控室に置いてきて、今持ってるこれは本来のより少し大きめ。サムさんの所で少し奮発して買いました。」
「そうなのか、よかった。俺も君とは本気でやり合いたかった所だ。」
「フフフ、今年のオクタヴィネルは一味違いますよ？覚悟しておいてくださいね。」
「心得ておくよ。」
「何だ何だ！？二人共仲良しだな！」
「部活も一緒だからな。さて、そろそろお暇しよう。引き止めて悪かった。」
「いえ！それじゃあ今度はスタジアムで！」
「じゃーな！」
「お互いの健闘を祈るよ。」
こうして僕は二人に別れを告げ手を振った
よし、僕も頑張らなきゃ
っとその前にスタジアムの下見でもしようかな
僕はスタジアムへと向かった
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あんかけうどん(プロフ) - おぞうにさんさん» ありがとうございます！そのお言葉だけで報われます！これからもがんばります (2022年2月8日 0時) (
レス) id: c40c888944 (このIDを非表示/違反報告)
おぞうにさん(プロフ) - はじめまして、！！とっても面白くて、時間も忘れて一気に読んでしまいました、、！！これからも更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 0時) (レス) @page49 id: 7bfb9453e4 (このIDを非表示/違反報告)
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