３分の２（ジャックside ） ページ32
「……は？」
「なんじゃ？お主聞かされておらなんだ？これはラドルに悪い事したのぅ……やはり後日改めて言うとしよう。どうか忘れてくれ。」
何だよ……それ……
自我を、乗っ取られ……？
【みろよ。俺をバカにし続けた結果がこれだ。やっぱりまぬけ共は地べたを這うのがお似合いだ。】
【はぁ……所詮お前もまぬけか。こいつの友達で利用できそうだったからこの先も一緒にいてやろうと思ったが仕方ない。俺は今度こそやりとげる。その障害になりそうな奴は今ここで……】
【クソ……乗っとるのが遅すぎたか……この体はもうあいつの……チッ……なんでこんなお人好しに……畜生……これで終わると思うなよ……！】
「ヒュッ……」
汗が滴る
悪寒に身が凍る様だ
あの日見たあれがそれだっていうのか？
そんな、そんな！
「待ってくれ！」
「ぉ？」
俺はラドルをそっと地面に寝かせ、リリア先輩の肩を掴んで止めた
「頼む詳しく教えてくれ！ラドルは……ラドルは今どんな状態なんだ！」
「いやしかし……」
「お願いだ……！俺はもう、あいつが苦しむ姿を見たくないんだ！」
そう懇願するとリリア先輩はフムと考えた後ため息をついて言った
「お主、確かジャック・ハウルとか申したな？」
「あ、あぁ。」
「……これから話す事はちとお主には酷かも知れぬ。それでも聞くか？」
「……覚悟ならとっくの昔に決めてる。教えてくれ……いや、教えて下さい。」
俺はリリア先輩に頭を下げた
するとリリア先輩はよろしいと言ってもう一度ラドルから魂を出して見せた
「これは奴の魂を映し出した物で実物ではない。が、大体こんな風になっておる。恐らく薄紫がラドルを、濃い紫が別人格のものであろう。そしてこの魂はちとおかしな所がある。」
「おかしな所？」
「本来魂とは一つの体に一つのみ。しかし魂分離症患者は一つの身に２つの魂を宿してしまっている。そうすると魂はお互いに体の所有権を争い一つになろうとする。発症時は本来の人格が過半数を占め、別人格は米粒程度の範囲しか有せない。しかし、じゃ。この魂を見てみよ、もうラドルの魂は３分の２は取り込まれてしもうておる。」
確かに見れば薄紫は濃い紫に殆どを飲み込まれていた
「これ、ヤバいんじゃ……」
「あぁ、マジヤバという奴じゃな。そして魂分離症の症状は精神疾患の多重人格と似ておるが似て非なる物であるのじゃが、それがどういう事なのかわかるか？」
「え？」
今の話を聞いている限りでは２つ目の人格に乗っ取られるんじゃないのか？
いやそれが最悪なんだが
リリア先輩は神妙な面持ちで言った
本来の人格（ジャックside）→←侵食（ジャックside ）
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あんかけうどん(プロフ) - おぞうにさんさん» ありがとうございます！そのお言葉だけで報われます！これからもがんばります (2022年2月8日 0時) (
レス) id: c40c888944 (このIDを非表示/違反報告)
おぞうにさん(プロフ) - はじめまして、！！とっても面白くて、時間も忘れて一気に読んでしまいました、、！！これからも更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 0時) (レス) @page49 id: 7bfb9453e4 (このIDを非表示/違反報告)
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