フォーメーションジェイド ページ22
ジャミル先輩は少し悔しそうな顔をしていて僕に気づくと少し笑ってから顔をそらした
……あぁ、そういう事か
僕はカリム寮長が差し出した手を力強く握りしめた
「カリム寮長。」
「へっ……？」
「どうぞご謙遜なさらず。僕らオクタヴィネルは全力で勝ちに行きます。スカラビアも僕らにどうぞ遠慮なく、本気をぶつけてきてくだされば幸いです。」
「！」
「どうぞ先攻はお譲りいたします。スカラビアの熟慮の精神を体感させてください。では。」
僕はそう行って立ち去った
そして酷く残念に思った
ここではジャミル先輩の『本気』は見せて貰えないのだと
「良いの?先に先攻譲っちゃって。」
「はい。そちらの方がどう撃って出てくるのかわかりますから。」
さぁ開始の合図が鳴る
「それでは各寮、3.2.1.シフト！」
開始の合図と共にスカラビアの面々はカリム寮長を守る様に先遣隊がオクタヴィネルを潰さんと向かってくる
成程、つまり王が一番『無害』と言う訳だ
「フォーメーションジェイド！」
「なっ！？」
「コイツら！」
僕の合図と共に地面部隊から上に向かって出鱈目に魔法撃が当たる
無論出鱈目ではない
ある一点に誘い込む様にして撃っている
法則性も属性も関係なく初心者が無闇矢鱈にブロットを消費している様にみえるだろう
しかしどの魔法もブロットコストは最小限だ
そして誘い込んだポイントには……
「あ、あれ？」
「か、体が動かない！？」
「皆様ようこそ、山の罠へ。」
動けなくなったスカラビア寮生を副寮長がお出迎えをしている
「や、山！？」
「山なんてどこに……」
「フフフ、貴方方の直ぐ側にあるではないですか……ほぉら。」
僕がそれを聞き指を鳴らすとユニーク魔法を解いた
そこには巨大なツルが木の様になり、スカラビア寮生達を絡め取っていた
「ラドルさんに余裕があればと教えて頂いたこの魔法……普段の取り立てでも使えそうですね？」
「クソっ……！こんなの燃やして……なっ！」
「も、燃えない！？」
木属性魔法が火属性魔法に弱いのは入学当初に痛感していた
故に、この樹木は燃えないように各位置『一回だけ』火属性魔法無効のバフをかけてもらっている
しかし一度効かないと理解させてしまえばスカラビア寮生達は正気を失う
慌てふためき冷静さをかくのだ
さぁ、足止めはこの辺にして次だ
「フ、フン！所詮は魚の考えた策だろ!ここまで高くは……」
「やっほぉ〜？」
「な"ぁっ！？」
高く飛んで行ったスカラビア部隊がフロイド先輩と合流した様だ
フロイド先輩が気まぐれを起こさなきゃいいけど……
さて、どうなるかな
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あんかけうどん(プロフ) - おぞうにさんさん» ありがとうございます！そのお言葉だけで報われます！これからもがんばります (2022年2月8日 0時) (
レス) id: c40c888944 (このIDを非表示/違反報告)
おぞうにさん(プロフ) - はじめまして、！！とっても面白くて、時間も忘れて一気に読んでしまいました、、！！これからも更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 0時) (レス) @page49 id: 7bfb9453e4 (このIDを非表示/違反報告)
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